呼吸器外科
特徴
胸部領域の悪性疾患、特に肺癌を中心に縦隔腫瘍や転移性肺腫瘍の外科治療を行っています。標準手術である肺葉切除はクリニカルパスで診療しており、患者さん中心の多職種チーム医療を推進しています。関連諸部署、特に呼吸器内科、画像診断科、病理診断科、放射線治療科との連携が密であり、治療方針はこれらの科との合同カンファレンスにて決めています。標準治療のみならず、周囲臓器合併切除などの拡大手術や胸膜肺全摘術、早期肺癌に対する完全鏡視下手術や区域切除などの低侵襲手術、硬性気管支鏡を用いた気道ステント挿入なども行っています。ダヴィンチ手術も縦隔腫瘍を中心に行っています。また、JCOGやWJOGなどの多施設共同の臨床研究や治験に参加し、新たな治療法の開発にも取り組んでいます。
カリキュラム
レジデント・コースでは、主となる呼吸器外科を中心に、病理診断科、画像診断科(呼吸器の画像診断と気管支鏡)のほか、その他の診療科(特に外科系各科)を希望に応じて選択できます。また、チーフレジデントは、希望により関連他科へのローテートもある程度可能です。呼吸器外科の主要手術手技・周術期管理はもとより、肺病理、画像・内視鏡診断、化学療法、その他、胸部腫瘍外科学全般において、診療技術・手術手技の修得、専門医の取得、外科学・腫瘍学などの学問の取得に加え、学会発表や論文執筆、臨床研究への参加等、経験豊富な上級医の指導のもとで総合的に研修していただけるようにカリキュラムを考えています。
疾患・手術内容
手術件数(平成26年度): 365例
疾患別:原発性肺癌切除 238例、転移性肺腫瘍切除 77例、縦隔腫瘍切除 13例、悪性胸膜中皮腫根治切除 1例、など
術式別:胸膜肺全摘 1例、肺全摘 5例、肺葉切除 184例、肺区域切除 43例、肺楔状切除 97例、気管・気管支形成 1例、縦隔腫瘍手術 13例、 縦隔鏡 3例、気道ステント留置 3例など