病理診断科

特徴

病理診断科で扱う生検例、手術例のほとんどが腫瘍性疾患であり、頭頸部、呼吸器、消化管、肝胆膵、泌尿生殖、骨軟部、脳神経系等、全身にわたっております。特に、消化管におけるEMRやESD手術件数は全国でもトップレベルにあり、各臓器の腫瘍病理学を学ぶ場としては最適な施設です。細胞診断学の修練にも同様に相応しい場と言えます。現在、病理医も合計6名と充実しています。診断精度の高度化とスタッフの診断能力向上のため、消化管、骨軟部、脳腫瘍については、その分野のエキスパートを講師としてお招きしています。さらに院内の遺伝子研究室との共同研究も開始し、症例の分子生物学的検討も行っております。また、治療に結びつく遺伝子診断にも積極的に取り組み、本年4月より、大腸癌におけるKi-RAS遺伝子解析を新たに開始しました。免疫染色やFISH法を用いたEGFR, HER2, ALK-1遺伝子異常の検討も既に行っております。電子顕微鏡も病理診断科内に設置されており、診断や研究の一助として用いられております。

カリキュラム

レジデントおよびチーフレジデント前半には、各臓器及び細胞診の分野をローテイトしてもらい、指導医と共に診断業務に携わります。チーフレジデント後半は、できる限り範囲を絞って専門分野の修練を行ないつつ臨床病理学的な研究を行えるよう指導していきます。各学会の所定の年限を修了した時点での、病理専門医、細胞診専門医の資格試験合格を目標とします。

その他

[年間検体数] (平成22年度) 生検 9,112件、手術 3,575件、合計 12,687 件 細胞診 11,177 件、剖検数 13件 [施設認定] 日本病理学会認定病院、日本臨床細胞学会認定施設 [修了後の進路] 現在わが国では病理医の数が不足しているので、将来の勤務施設についてはほぼ希望に添えるでしょう。また、基礎研究を希望する方には、本センター付属研究所をはじめ、希望分野に相応しい施設を紹介できます。

専攻科

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