静岡がんセンターについて
静岡がんセンター基本情報
名称 | 静岡県立静岡がんセンター (略称標記:県立静岡がんセンター、静岡がんセンター) 【英語表記】Shizuoka Cancer Center |
開設者 | 静岡県知事 |
管理者等 | 総 長 上坂 克彦(総括者) 局 長 内田 昭宏(静岡県立静岡がんセンター事業管理者) 病院長 小野 裕之(病院管理者) |
名誉総長 名誉院長 |
名誉総長 山口 建(2023.4.1~)(現 名誉総長兼理事・静岡県エグゼクティブアドバイザー) 名誉院長 鳶巣 賢一(2011.1.1~) 名誉院長 玉井 直(2017.4.1~)(現 麻酔科部長) 名誉院長 高橋 満(2020.4.1~)(現 疾病管理センター長) |
がんセンター局 | 設置年月日:2002年9月1日 |
組織 (組織図) |
マネジメントセンター、病院、疾病管理センター、研究所、事務局 |
施設 | 病院本棟、別棟緩和ケア病棟、陽子線治療施設、放射線治療棟、エネルギーセンター、研究所、管理棟 職員宿舎、院内保育所、小児患者家族宿泊施設 |
面積 | 敷地面積:131,047.95㎡ 建築面積:25,563㎡ 延べ面積:94,779㎡ |
所在地 | 〒411-8777 静岡県駿東郡長泉町下長窪1007番地 |
連絡先 | 電話: 055(989)5222(代表) FAX:055(989)5783 |
静岡がんセンター・ファルマバレープロジェクト 20年のあゆみ
静岡がんセンターとファルマバレープロジェクトの20年のあゆみをまとめたものです。 |
ご挨拶
静岡県は、県民一人一人が幸せや豊かさを実感できる「幸福度日本一の静岡県」の実現を目指しております。
本県のがん対策の中核を担う静岡がんセンターは、我が国トップレベルの医療従事者が最先端の医療機器や診断システムを駆使して全人的な治療を行う、まさに県民の皆様が日本一の幸福度を実感できる施設へと成長してまいりました。さらに、世界に先行して超高齢社会に突入した我が国において、「理想のがん医療」を追求しつつ、本県の豊かな自然環境を活かした静岡県型の健康寿命の延伸を目指してまいります。
新たな20年に向けて
2023年4月に、山口建前総長の後任として新に総長を拝命した上坂克彦です。どうぞよろしくお願いします。
静岡がんセンターは、2002年4月の開設以来、最善のがん医療を提供することと、ファルマバレープロジェクトを推進することの二つを大きな使命とし活動してきました。2022年にはセンター開設20年を迎え、この間に当センターのがんの診療件数は全国トップスリーにまでなりました。また、その診療や研究内容が評価され、静岡県がん診療連携拠点病院、特定機能病院、そしてがんゲノム医療中核拠点病院に指定され、名実ともに我が国を代表するがんセンターに成長しました。20年記念誌として刊行した「静岡がんセンター・ファルマバレープロジェクト 20年のあゆみ」は、本ホームページからもご覧いただけます。お目通しいただければ幸いです。
静岡がんセンターは、この20年間、新しいがん診療を積極的に開拓してきました。外科領域におけるロボット(ダヴィンチ)支援下手術、薬物療法における分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬、陽子線治療や高精度の放射線治療など、常に先進的で最新鋭の医療技術・医療機器を導入してきました。また、研究所と病院が一体となってがんの遺伝子研究(プロジェクトHOPE)を進め、これまでに1万人を超すがん患者さんの遺伝子解析を進めるとともに、がんゲノム医療を推進してきました。
静岡がんセンターは、「患者さんの視点の重視」を基本理念とし、これを達成するために「多職種チーム医療」で患者さんを治し支える仕組みを構築してきました。「患者家族支援センター」では、初診から退院に至るまで、切れ目なく専門のスタッフが患者さんやご家族を支援します。がん患者さんの口腔ケアやがんのリハビリテーション、我が国初の「支持療法センター」の設立など、がん患者さんの治療や生活の質を高める分野を確立してきました。「よろず相談」では、毎年1万件を超すがんに関するさまざまな相談に対応しています。がん医療において患者さんやご家族を支援するこうした取り組みは、高齢化が進む我が国において、今後ますます重要になってくるでしょう。
ファルマバレープロジェクトも静岡がんセンターとともに20年が経過しました。医療健康産業の集積を図り「医療城下町」を作ってきたこれまでの成果をもとに、「医療田園都市」を静岡県東部に作る構想が始まろうとしています。これまでの産業を中心としたプロジェクトに住民の視点を加えた新しい発想です。静岡がんセンターは、この新しいプロジェクトに医療の立場から引き続き取り組んでまいります。
AIやDxなど、デジタル技術の進歩によって、がん医療は今後さらに加速度的に変化していくものと思われます。しかし、どんなに進化してもAIががんを治すわけではありません。静岡がんセンターは、患者さんの視点を重視する姿勢を堅持し、新たな20年に向けて「理想のがん医療」を引き続き追及してまいります。
※お名前をクリックすると挨拶文が表示されます。
皆さん、こんにちは。病院長の小野裕之と申します。
静岡がんセンターは2002年に開院して以来、最新・最善のがん医療を患者さんにお届けできるように努力してまいりました。現在では全国トップクラスの実績を重ね、都道府県がん診療連携拠点病院、特定機能病院、がんゲノム医療中核拠点病院の指定を受けております。高度がん専門病院として日本のみならず、世界的にも高い評価をいただけるようになりました。
私たちが掲げる理念(患者さんへの約束)は①がんを上手に治す、②患者さんと家族を徹底支援する、③成長と進化を継続する、の三つです。
この約束を実現するため、医療者は最先端の技術や知識を駆使し、日々研鑽を重ねています。治療だけでなく、がん患者さんやご家族の心のケアも大切に考えており、専門のスタッフがサポートいたします。正面玄関から入っていただいてすぐ、左右に「よろず相談」と「患者家族支援センター」があります。病気や医療費、仕事と治療の両立への不安、医師・看護師その他の医療者との関係の不安や不満など、さまざまな思いがあると存じます。専門のスタッフがサポートいたしますのでお声がけください。また、現状に甘んじず、よりよい医療を目指して患者さんに還元するために、私たちは、成長と進化を継続しなければなりません。いずれも簡単には解決できない場合もあります。残念ながら治すことができず、くやしい思いをすることもありますが、患者さんから学び、患者さんとともにがんに立ち向かっていきます。
静岡がんセンターは、日本を代表する高度がんセンターの一つとして、また静岡県のがん診療の中心として、地域医療機関との連携を密にし、理想のがん医療を目指していきます。
皆さんの暖かいお言葉や、ときにはお叱りのお言葉は私たちの力となります。これからもご協力とご支援をお願い申し上げます。
疾病管理センターは、組織上、病院とは独立した部門であり、静岡がんセンターを利用する患者・家族のみならず、他院の患者、地域の関係機関、県民を含めた対話・連携の窓口として活動しております。現在、総勢20名が以下の4つの機能を担当しております。
「よろず相談」は、がん患者さんやそのご家族からの、医療や看護・福祉などの様々な相談に応じるとともに、就労の支援も行っています。
「健康教育・研修」は、患者図書館、患者サロンで、書籍等の貸出しや勉強会の開催を行い、患者・家族の学習を支援するとともに、患者同士の交流の場を提供しています。
「がん総合対策」は、静岡県がん対策推進計画に基づき、県民に対してがん予防に係る普及・啓発を行うとともに、医療従事者の研修などを担当しています。
「がん診療連携協議会事務局」は、県内拠点病院、県医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会が参加する協議会を主催し、がん検診や稀少がん診療・先端医療の課題を集約・検討し,県内のがん医療全般の向上に努めています。
疾病管理センターの4つの機能は、全国のがん診療連携拠点病院に求められる事業の先行モデルとして発展してきたものです。がん治療は、今後さらに低侵襲、個別化して、QOLを重視した方向にむけて進歩していくと思われます。多くの医療情報が混在する中、「よろず相談」と「健康教育・研修」はゲノム医療を含めた最新の情報への的確なアクセスにむけて、院内の専門各部門と協働した支援を増していきます。がん患者の妊孕性温存のニーズが高まってきていますが、「よろず相談」では、県内のネットワークと連携して、がん専門病院ならではの支援を発展させていきます。当院が先駆けとなった「がん患者の就労支援事業」については、がんとの共生のうえで重要性が増してきており、協力企業の増加を図り、事業所に向けた情報発信を一層強化していく必要があります。
研究所長の秋山靖と申します。皆さんへのご挨拶を兼ねて静岡がんセンター研究所の紹介をさせていただきます。
静岡がんセンター研究所は、2002年静岡がんセンター病院発足と同時に開設され、2005年の新研究棟建設と共に研究活動を活発化し、現在8部3室体制で運営しております。
研究所の使命は、「がんを上手に治すための医療技術の開発」、「患者・家族支援技術の開発」そして「ファルマバレープロジェクトの推進」という研究の三本柱に則って、病院でのがん診療を最大限サポートすることです。静岡がんセンター研究所は、病院と協働し、日本人のためのがんゲノム医療の推進を目標に2014年よりProject HOPE(High-tech Omics-based Patient Evaluation、高度オミクス技術を用いた患者評価)を開始しました。具体的には、手術にて得られた患者さんの腫瘍組織や血液を利用して網羅的ながんゲノム解析研究を実施しています。すでに10,000症例を超えるがん患者が登録され、臨床データと解析データを統合したデータベース(JCGA:日本版がんゲノムアトラス)の構築を終え、その成果を公開しています。これまでの成果により2019年よりがんゲノム医療中核拠点病院の指定を受け、2020年からは国家プロジェクト(AMED研究)である全ゲノム解析班研究に参加しています。
また、がん患者とその家族を徹底支援するため研究所に設置された患者・家族支援研究部と看護技術開発研究部の2部門が、静岡がんセンター独自の活動を行っています。患者・家族支援研究部では、全国のがんセンターで初めて「よろず相談」を開設し、その後がん体験者の生の声を集積してがん患者の悩みの全体像を明らかにした「悩みのデータベース」も構築を行っています。また看護技術開発研究部では、がんの薬物療法を受ける患者さんが知っておくべき情報を的確に提供する「処方別がん薬物療法説明書」を作成しており、患者さんが、より積極的に治療参加できるようにしています。
以上のように静岡がんセンター研究所では、患者さんの視点に立ったがん医療の実践を目指している病院を最大限サポートできるように三つの研究の柱を礎に活動を実施してきました。そして常に「患者さんの視点からの研究活動」を心に銘じて今後も精進して行きたいと考えています。
事務局長の堀川俊と申します。 静岡がんセンターは、2002年9月に診療を開始して以来、基本理念である「患者さんの視点の重視」のもと、安全で質の高い、高度な医療サービスを提供してまいりました。2022年に開院20周年を迎えたところです。
静岡がんセンターは、病院(病院部門)、疾病管理センター(疾病管理部門)、研究所(研究部門)、事務局(事務部門)及びマネジメントセンター(経営管理部門)の5つの部門で構成されていますが、事務局は各部門の業務に関する事務全般を担っています。ひと(職員)・もの(施設、物品管理、情報システム)・おかね(経理、医事会計)に関する業務を中心に、当センターを支えています。
当センターは、一日当たり、外来、入院を合わせて約2,000人もの患者さんを診療する大きな病院です。また、委託職員を含めて約2,300人の職員が働いています。患者さんのご家族なども大勢来院されますので、一日に5,000人を超える人たちが滞在する施設となっています。この施設を将来にわたり適切に運営していくことが事務局の責務であると考えています。
今後も、「がんを上手に直す」、「患者さんと家族を徹底支援する」、「成長と進化を継続する」、これら静岡がんセンターの理念に基づき、事務局一同行動してまいりますので、当センターへのご理解、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
静岡がんセンター病院
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