「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

人工肛門や人工膀胱の装具購入費

ストマ装具等の代金と治療費がかかり大変だ。
3件の体験者の声があります。
ストマのパウチ交換を5、6日間隔で行っており、行政より7割補助を受けてはいるが、他の医療負担もあり心痛だ。
1件の体験者の声があります。
ストマ装具等の代金と治療費がかかり、持ち家だと給付金も受け取れず悩んだ。
1件の体験者の声があります。
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助言

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【ポイント】
■永久的ストーマの方は、身体障害者手帳を取得すると、ストーマ装具の給付を受けられます。ただし、日常生活用具費の受給手続きが必要です。
■ストーマ装具は公的医療保険に適用されませんが、医師にストーマ装具の使用証明書の記載をしてもらうことでストーマ装具の購入費について医療費控除の対象になります。
■給付には手続きがいるため、市町の担当窓口に確認しましょう(日本オストミー協会の情報サイトに詳細情報あります)。
■装具にもいろいろ種類があるので、ストーマ装具の選定や管理に不安がある方はストーマ外来などで相談してみるとよいでしょう。
■装具の購入費のことだけではなく、経済面全体をあわせて、悩みや困りごとがある時は、病院の相談窓口やがん相談支援センターに相談してみましょう。

【ストーマについて】
ストーマには、一時的ストーマと永久的ストーマがあります。一時的ストーマは、緊急手術時、手術後に縫合不全の可能性がある時、縫合不全が生じた時などに一時的に造設するものです。

【永久的ストーマと身体障害者手帳】
永久的ストーマを造設された方は、身体障害者手帳を申請することで、ストーマ装具等の購入費の給付をはじめ、さまざまな支援を受けることができます。
ただし、自治体によって、給付申請や更新手続きの方法、給付対象となるストーマ用品等が異なり、また、補助金額も、お住まいの市町、また所得等により補助される金額が異なることがあります。不明な点は申請窓口等で確認しましょう。

■対象
排便・排尿のための機能をもつストーマを永久的に造設した方です。

■申請できる時期
ストーマ造設の直後から申請できます。

■身体障害者の等級
身体障害者手帳には等級があり、人工肛門または人工膀胱を造設された方は通常4級の手帳が交付されます。
ダブルストーマ等「ストーマによる排尿・排便が著しく困難な状態」の合併により上位等級に該当する場合、造設から6か月経過後の状態によっては身体障害者手帳の等級の変更申請ができる場合もあります。

■申請のための医師の診断書・意見書
身体障害者手帳の申請には、判定の資格を持つ指定医に診断書・意見書を記入してもらう必要があります。申請を考える際には、自分の担当医が指定医であるかどうかの確認も含めて、担当医と相談してみましょう。

■申請窓口
お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口

【身体障害者手帳の取得、提示による経済的支援例】
身体障害者手帳を取得、提示することで受けられる経済的支援の一部をご紹介します。
詳しい情報については、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口、またはおかかりの病院のソーシャルワーカーにご確認ください。

◎ JR運賃・私鉄運賃・国内航空運賃・バス運賃・タクシー料金の割引
◎ 有料道路通行料金の割引
◎ 携帯電話使用料の割引(携帯会社による)
◎ 美術館、博物館、公園等の一部での入場料の割引
◎ 税制上の優遇(所得税・住民税の障害者控除、自動車税等の減免)

【身体障害者手帳以外の支援制度】
身体障害者手帳以外の支援制度として、ここでは高額療養費制度、医療費控除、障害年金をご紹介します。
体や家庭の状況等によっては、これら以外にも活用を検討できる制度があるかもしれません。ご不明な点やご相談は、おかかりの病院にソーシャルワーカー、がん診療連携拠点病院等のがん相談支援センターなどでご相談ください。
 
■高額療養費制度
医療費は年齢や収入に応じて1カ月に支払う自己負担限度額が定められています。
「高額療養費制度」は、医療機関等で支払った医療費(差額ベッド代や入院中の食事代などは別途必要になります)が、月の初めから終わりまでの1か月で一定の額(自己負担限度額)を超えた場合に、保険者に申請することで(多くの健康保険組合や共済組合は、自動的に高額療養費が支給されます)、その超えた金額を支給する制度になります。
現在はマイナ保険証利用、もしくは健康保険の記号番号のオンライン認証システムを採用している医療機関の場合、資格確認書を利用されている方でも医療機関の窓口で高額療養費の自己負担限度額までの請求となります。
なお、入院費と通院費の双方が高額になるなど世帯合算をして高額療養費に該当する場合、一部の保険者を除き保険者への申請が必要になります。

注意)国民健康保険・後期高齢者医療保険制度の被保険者の方で、保険料の滞納がある方は自己負担限度額までの支払いにできない場合があります。

制度の概要については、静岡がんセンターホームページで公開しているPDF版冊子『医療費のしくみ』をご覧ください。

■医療費控除(詳細は、静岡がんセンターホームページで公開しているPDF版冊子『医療費控除のしくみ』を参照)
◎ご自身や生計を一にしている配偶者や親族のために支払った医療費で、医療費控除の計算式で計算した金額が医療費控除として所得金額から差し引かれます(最低限度額10万円、最高限度額200万円、総所得金額が200万円未満の場合は総所得金額の5%)。
◎確定申告する前年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が対象です。
◎ストーマを造設された方は、医師が記入するストーマ用装具使用証明書を添付または提示することで、ストーマ用装具の購入費を控除の対象に含めることができます。
◎医療費控除は5年さかのぼって申請することができます。
◎税に関するご相談は、税務署の「電話相談支援センター」にしてみましょう(最寄りの税務署に連絡し、音声ガイダンスに従って、「電話相談支援センター」を選択し、相談したい内容の番号を選択すると、担当の相談官が対応します)。税務署での面接相談が必要な場合は、電話等で事前に相談日時等を予約しましょう。

■障害者控除
◎納税者自身、控除対象配偶者(同一生計配偶者※1)、または扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
◎障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族の場合でも適用されます。
◎控除できる金額は障害者一人について27万円(特別障害者<手帳1級・2級>に該当する場合は40万円、同居特別障害者の場合は70万円)です。
※同居特別障害者とは、特別障害者である同一生計配偶者又は配偶者で、納税者自身、配偶者、生計を一にする親族のいずれかとの同居を常としている方になります
◎確定申告または給与所得申告の時に、控除申告すれば所得税・住民税の税額から障害者控除が受けられます。
◎詳しくは、所轄の税務署にご確認ください。
※1同一生計配偶者:納税者の配偶者でその納税者と生計を一にするもの(青色事業専従者等を除く)のうち、合計所得金額が38万円以下である者です
注1)サラリーマンや扶養親族の場合、会社に申し出ておけば年末調整されます。障害者であることを会社に知られたくない場合などは、自分で確定申告をする方法もあります
注2)障害者控除は5年さかのぼって申告することができます

■障害年金
厚生年金の加入者が永久ストーマを造設した場合は、障害年金3級の対象になります。ダブルストーマになるなど障害状態が重くなった場合は、等級が上がることがあります。
 ※国民年金の場合は2級以上でないと障害年金の対象になりません
障害のもととなった病気(大腸がん、膀胱がんなど)の初診日に加入していた年金の種類によって、申請できる年金の種類が異なります。
ストーマ造設から原則6か月経過後、もしくは初診日から1年半経過した障害認定日(障害認定日以降にストーマになった場合は事後重症としてその時点で申請が可能)のいずれかで申請することが可能になります。また加入保険の種類や障害状態以外にも、保険料の納付状況なども受給要件に関わってくるため注意しましょう。
通院先の病院にソーシャルワーカーがいない場合には、加入している年金の窓口(国民年金加入者の方はお住まいの市区町村の年金担当窓口、厚生年金加入者の方は年金事務所等)にお問い合わせください。

(最終更新日:2026年1月8日)



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【がん相談支援センター】
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