「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

がん体験者の悩みの実態調査結果とこのページについて

「がん体験者の悩みQ&A」では、がん体験者の悩みや負担のデータベースを基盤に、コンテンツを公開しています。 悩みや負担のデータベースに含まれる悩み文の総数は3万4千件あまりで、2003年に実施した全国調査「がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」の結果(第一次調査)、2013年に実施した全国調査(第二次調査)の2回の横断調査結果と、静岡がんセンターよろず相談に寄せられた相談の一部がもとになっています。

2回の調査では、がん体験者の悩みや負担を、"診断時"、"診断時から現在まで"、"現在"の3時点にわけて、それぞれご自分の言葉で記述してもらいました。記述された文章を悩みごとに切り分け、「静岡分類」で体系化し、個人情報や固有名称などが含まれる場合は削除し一部加工して、データベース化しました。これらの悩み文とは別に、調査では抽出できなかった相談窓口(よろず相談)に寄せられた相談の一部も匿名化し加工して短い文にまとめて、悩みのデータベースに追加しています。

私たちは、この悩みのデータベースに基づき、がん体験者の方々が経験された具体的な悩みや負担に対し、悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報を少しずつ作成する作業を継続しています。この作業は、看護師や医療ソーシャルワーカーが行っています。患者さんやご家族が、ご自身の問題を整理するきっかけになったり、つらさをやわらげる一助になれば幸いです。

ただ、公開している悩みや負担等をやわらげるための助言や情報は、一般化された情報になります。 ご自身の状況にあった個別的な相談、悩みや不安、わからないことがあるときなど、困ったときには、お住まいの地域のがん診療連携拠点病院に設置されたがん相談支援センターにご相談ください。相談員は、お話を伺い、一緒に考え、問題を解決するお手伝いをしています。がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターは、その医療機関にかかっている方以外でも相談ができます。 お住まいの地域のがん相談支援センターの情報は、国立がん研究センター「がん情報サービス」の「病院を探す」というページをご参照ください。 静岡がんセンターのがん相談支援センターは、「よろず相談」です。

静岡がんセンターでは、悩みのデータベースに基づいた助言や情報の作成だけではなく、2回の調査結果をまとめた調査報告書、Q&A集、 生活支援に役立つ情報をまとめた冊子類などをダウンロードするための「冊子・電子書籍・動画」のページも公開しています。PDFやEPUB形式の電子書籍、患者・家族集中勉強会をテーマごとに分割した動画(病気、治療、ケア、生活上の工夫など)などのコンテンツがあります。

静岡県民向け情報のページでは、お住まいの市や町が提供する生活支援サービスの窓口リスト(暮らしの情報)、静岡県内にお住まいの在宅がん患者さんの医療や生活支援を行う施設の情報(あなたの街のがんマップ)も提供しています。 県外の方は、サービスの有無については、お住まいになっている市町村のホームページをご覧になるか、直接お尋ねください。

悩みのデータベースは、がん患者さんの悩みや負担の理解や支援に活かすことができるように、「悩みのデータベースを検索」する機能、「静岡分類別 悩み文csvダウンロード」機能も準備しました。これらは、がんサロンやピアサポートでの活動(がん患者さんのさまざまな悩みや負担の理解など)、教育や研究などに活かされています。

「がん体験者の悩みQ&A」に関するご意見・ご感想・ご要望がございましたら、[このページに関するご意見募集]からお寄せください。本サイトを利用される方々の率直な声を、今後の運営に活用していきたいと考えております。

「がん体験者の悩みQ&A」は、厚生労働省の研究班の成果をもとに作られました。 研究協力者として参加された患者会や患者支援団体の方々の助言やご意見も大変役に立っています。 また、静岡がんセンター、静岡県健康福祉部、静岡県医師会、財団法人 静岡総合研究機構、財団法人 正力厚生会からも様々な支援を受けることができました。 なお、本システムの開発とサイトの管理は、静岡がんセンターと明電システムソリューション株式会社が担当しています。


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