延命治療が気がかり

余命あとわずかとなった時、延命治療を受けるべきかどうか。
2件の体験者の声があります。
不安、苦しみ、死とどのように向き合えばいいのだろうか。また、延命治療や献体について考える。
1件の体験者の声があります。

助言

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【延命治療のイメージ】
『延命治療』という言葉に、どのようなイメージを持っていますか。
一つには、たくさんのチューブにつながれ、話すこともできない、動くこともできないというようなイメージを持たれる方も多いでしょう。ただ、多くの場合、たくさんのチューブにつながれてというのは、手術直後など、必要に応じてやむを得ない場合に行われるものです。
もう一つには、がんの進行を抑えがんをコントロールしたりがんによって起こる症状などをやわらげるための治療について、『つらいばかりで意味がない治療』、『延命治療』とイメージする方もいらっしゃるでしょう。けれども、がんの進行を抑えてコントロールする治療は、『がんと共存しながら、がんとうまくつき合っていく治療』と言い換えることができ、その人がその人らしく生きるための大切な治療の一つといえます。

また、あなたが延命治療について考えるのには、“いつか死が近づいた時には、耐えられないほどつらいと感じるのではないか”という予想があるのかもしれません。
確かに、がんという病気については、『痛い』『苦しい』というイメージが根強く残っています。しかし今日では、がんの患者さんが感じているつらさを総合的にやわらげる『緩和ケア』の研究が進み、がん医療の現場に広く普及しています。適切な『緩和ケア』を受けることで、がんの治療や進行に伴うつらさの多くは軽減できるようになりつつあります。
もし、将来感じることになるかもしれないつらさへの予感があなたを悩ませているのでしたら、『緩和ケア』について情報を集めることで、こころが少し、落ち着くかもしれません。

【生き方と死に方】
がんと診断されるだけでも、人にとっては大きな衝撃です。しかも、診断されたときに進行した状態で見つかったり、再発が見つかったときは、さらに大きな衝撃を受けることもあります。そのような状況で未確定の未来について考えると、考えることはどうしても悪い方へ悪い方へと傾きがちです。
さまざまな情報を集めても、なかなか頭に入っていかなかったり、情報が正しいものかそうでないかの判断もつきにくくなります。
このようなときには、がんとどのように向き合ったらよいか、どのような生き方をしたいのかと考えようとしても難しいでしょう。
こころが少し落ち着いてくるまでは、目の前の今しなければいけない事柄に集中したり、誰かにいろいろな気持ちを聴いてもらったりしましょう。

生き方と死に方というと、分けて考えてしまうかもしれませんが、死は生の延長線上にあり、死に方というのは生き方そのものといえます。
そして、生き方について考えることは、誰にとっても意味のある大切なことです。
普段、日常生活の中では、あまり、生きること、死ぬことを考えるということはないかもしれませんが、ご家族が亡くなったり、大きな事故や病気をしたり、大きな災害が起こったりすると、ふと自分の幸せ、自分の生き方、自分の死について考えることがあります。
そして、そのとき、そのときで考えたことは、あなたのなかのあなたらしさや生き方に影響があったと思います。
がんと診断されたことで、再び、生き方を考えるようになった場合も、同じです。何も考えないで日々何となく過ごしている人よりも、あなたは多くのものを得ることができると思います。

がんとどう向き合うか、どのような治療を選び、どのような生き方をしたいのか、人はそれぞれ異なります。最終的に決めるのは、患者さんご自身です。もちろん、治療を決めても、生き方を決めても、決めた後で迷うこともあります。それは、人間誰しもあることです。そういうときにも、自分を責める必要はありません。



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