「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

収入が少ないことが不安である。
7 件の体験者の声があります。

助言

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【ソーシャルワーカーなどに相談してみましょう】

体のことだけでなく、日々の生活のことも心配しなければならない、大変つらい状況だとお察しします。
できるだけ早めに、おかかりの病院のソーシャルワーカーにご相談ください。おかかりの病院にソーシャルワーカーがいない場合、お住まいの近くにあるがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターのソーシャルワーカーに相談することも方法です。がん相談支援センターについては下記のホームページで調べてみてください。ソーシャルワーカーは、あなたのお話やつらさを詳しくうかがった上で、生活する上での助言をしてくれたり、適切な制度や窓口を紹介してくれたりすると思います。


 
参考になるホームページ
国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先を探す
https://ganjoho.jp/public/index.html
[相談先・病院をさがす]では、成人や小児の相談先・病院一覧(がん診療連携拠点病院、小児がん拠点病院)を病名や地域、病院の種類などから探すことができます。

 
【経済的負担を軽減する制度】

ご家庭の状況によっては、以下の制度から、利用できるものがあるかもしれません。制度は、それぞれ利用するための条件があり、問い合わせや申請の窓口も異なります。
詳しくは各窓口(下記見出しのカッコ内が問い合わせ先)にお問い合わせください。
なお、これらの制度は変更になる場合があるので、ご注意ください。

◎高額療養費制度(保険証、資格確認証、資格情報のお知らせ記載の保険者)
保険診療の対象となる医療費について、1か月の収入に応じて決められている自己負担限度額を超えた場合、その超えた金額が返還される制度です。ただしマイナ保険証を利用される場合等については、病院の窓口での支払いが自己負担限度額までに抑えることができます。

◎国民健康保険の高額療養費貸付制度(市区町村の担当課、もしくは社会福祉協議会)
医療費が高額で一時払いも難しいとき、国民健康保険の保険者によっては高額療養費貸付制度を持っている場合があります。
この制度は後から払い戻される高額療養費分を先に戻してもらうものであり、借金とは異なります。貸付金と本人負担分を添えて、医療機関にお支払いください。
なお、加入している保険者によって貸付金額は、異なります(高額療養費の8~10割相当額)。また、国民健康保険の保険者によっては受領委任払いを採用している場合もあります。その場合にはまず自己負担分を医療機関にお支払いいただくと、残りの高額療養費の該当分を保険者が直接医療機関に収めることになります。

◎傷病手当金(保険証、資格確認証、資格情報のお知らせ記載の保険者)
会社員や公務員等の場合、病気の治療や療養のために連続して3日以上仕事を休み、収入を得ることができなかった場合、4日目より健康保険から傷病手当金の給付を受けることが可能であり、通算で1年半まで受け取ることができます(国民健康保険には傷病手当金の制度はありません)。
なお、退職によって被保険者でなくなる場合も、継続して1年以上の被保険者期間があり、退職日に給付を受けているか、または受けられる状態にある場合には、引き続き傷病手当金の給付を受けることができます。

◎障害年金(国民年金:市町村役場、厚生年金:年金事務所等)
病気そのものの影響や、病気の治療による障害や全身の衰弱が原因で働くことや日常生活に制限を受けたり、生活上の介助が必要になったりしたときに、生活の保障として利用できる制度です。一部の例外を除き、初診から1年半経過後に申請することが可能となり、初診時に加入していた年金の種類や障害の状況等によって受け取れる年金額が異なります。

◎老齢年金の繰り上げ支給(国民年金:市町村役場、厚生年金:年金事務所等)
60歳以上であれば、通常65歳以上から支給される老齢基礎・厚生年金を申請によって繰り上げて受給することができます。ただし繰り上げをした時期に応じて年金額は減額されます。

◎医療費控除(税務署)
生計を一にする親族の医療費の合計が1年間に10万円(所得金額が200万円未満の人は所得金額の5%)以上になった場合、確定申告をすることで所得税等が軽減されます。

◎生活保護(市区町村の担当課)
資産や能力等使えるすべての手段を活用してもなお、生活に困窮する方に対し、「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する制度になります。日常生活に必要な生活費や家賃等は現金給付で、また医療費や介護費等についてはサービスを現物給付するというシステムになっています。

◎ひとり親家庭等医療費助成制度(お住まいの市区町村の担当課)
ひとり親家庭や両親のいない家庭等かつ一定の所得以下の収入の場合、保険診療の医療費の自己負担額について助成を受けることができます。

◎身体障害者手帳(市区町村の担当課)
病気や病気の治療で回復の見込みがない障害が残った場合、身体障害者として認定を受け取得することができます。医療費の助成(障害等級等条件があります)、障害の種類に応じた補装具等の交付、税金の控除、交通機関・公共施設・携帯電話の料金の割引など、様々な支援が受けられます。


 

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なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、下記「がん相談支援センター」をご利用ください。

【がん相談支援センター】
お困りごとやご相談がある方は、
●静岡県内の方は、
静岡がんセンター「よろず相談
もしくは、静岡県内のお近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター
●静岡県外の方は、
お近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター
にご相談ください。

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