「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
「がん相談支援センター」をご利用ください。
悩み
乳房を切除し、温泉に行けなくなった。
14 件の体験者の声があります。
- (患者本人、70代、女性、皮膚、2003年版)友人に温泉に誘われても乳がんの手術後は一緒に行けず、身体的に悩んだ。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)月日が経過して、友人等とのお付き合いの点で温泉等には一緒に行けなく自分に乳房のないことを思い知る。再建手術は高額で受けたくても受けられない人も多いと聞く。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)片方がすべてなくなってしまったので、他の病気になって診察を受けたいと思っても体を見せるのが辛い。温泉旅行も行きたくても一度も行ったことがない。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)温泉にいけないことが辛い。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)乳房切除し、体の一部がなくなり惨めな気分になり落ち込んだ。大好きな温泉に行く気になれなかった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)手術後自分の胸を見てなんともいえない涙がこぼれた。温泉にもいけなくなってしまった。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)乳房がないので温泉等にいけなくなった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)楽しみだった温泉やお風呂にいけなくなり、自宅で入浴しているとき、着替えるときなど手術から10ヶ月経過しても裸の姿を見るのがとても辛い。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)友達と旅行に行きたくなくなり、病気になってから温泉に一度も行っていない。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)温泉に行けない。片方乳房のない裸体を見られたくないので、行きたくない。
- (患者本人、30代、女性、乳房、2003年版)手術の痕や形の変化が気になり、他人と温泉などに入れない。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)手術の痕をみてびっくりし、温泉、大衆浴場、人との旅に出かけられないと、外見のことで悩んだ。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)温泉が恐いので友人と一緒に旅行にいけなくなった。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)乳がんで片方の乳房を取り、すごいショックで、温泉にも行けなくて、楽しみがなくなってきた。
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【自分自身のイメージの変化】
乳房を失った多くの方が同じ悩みをもっておられます。乳房を失い、創(きず)あとができたことで、身体的だけでなく人格的にも、自分自身のイメージが大きく変化し、気持ちが大きく揺れ動くと思います。しかし、それを受け止め、乗り越える力も備わっていると思います。思いが自分自身にとって重要で、プライバシーに関するものであればなおさら人にすぐ話せるものではありません。しかし、悲しみや不安、揺れ動く気持ちを人に話すことが、気持ちを楽にします。気持ちを打ち明けられる人に話してみましょう。
【他の人と入浴するための準備】
家族、仲間、見知らぬ人など、誰と一緒に入浴するかによっても、こころや環境の準備が違ってくると思います。温泉を楽しむ場合にも、人の少ない時間帯に入る、客室に温泉がついている宿を利用する、同病者と一緒に入るなどが考えられ、いくつかの温泉地で企画が試みられています。現実的な希望にそって、いろいろな実現の形があると思いますので、検討してください。
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