「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
「がん相談支援センター」をご利用ください。
悩み
からだのだるさが抜けず、気力がでない。
14 件の体験者の声があります。
- (患者本人、30代、女性、胃、2003年版)疲れやすい。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)心臓も弱くなり、歩くことはできるが、階段、上り坂等息切れがして、肺にも転移、胸にも水が溜まり、呼吸困難なときがある。体が痛み、だるさで動けなく、また布団の中に入ったきりだと体力がなくなりトイレに這って行くときもある。
- (患者本人、70代、男性、食道、2003年版)日中(午前、午後とも)眠気を催す。体がだるい。気力が落ちてくる。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)体がだるい。気力がない。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)体がだるいことが悩みである。
- (患者本人、70代、女性、胃、2003年版)体がだるい、すぐ疲れる。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)糖尿病もあるため、不安の日々だった。身体がだるく、とても疲れやすくなった。
- (患者本人、70代、男性、大腸、2003年版)体がだるい。趣味の囲碁への参加など体力的なこと、意欲が失せていくことが恐い。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)胃の全摘手術を受けたが、4ヶ月経った現在でも身体全体がだるく、食欲もあまりないので悩んでいる。
- (患者本人、50代、男性、膀胱、2003年版)担当医からがんの現状、進行状況について詳しい説明(再発なし)があり、現状も含め比較的冷静に生活している。心中では、再発への恐怖とだるさと両方の意識が交錯する日々である。
- (患者本人、70代、女性、肺、2003年版)術後9ヶ月経過。我慢を越える全身のだるさに、転移、再発ではなどど不安を感じている。
- (患者本人、70代、男性、不明、2003年版)体のだるさ、時々変なところが痛む。抗がん剤の副作用が辛い。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)だるい、気力がわかない、いつも体が疲れている、元気がない。30分散歩、入浴、他人と話していても疲れる。全身麻酔をしたら、体のダメージが大きく、なかなか元の体に戻らないのだろうか。体のどこかが悪いのではないか。
- (患者本人、70代、女性、悪性リンパ腫、2003年版)毎日けだるい。
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【適度な運動】
治療中、治療後に、体力低下やだるさを訴える患者さんは半数以上、なかには7割以上という報告もみられます。その原因には、副作用症状など治療による体への負担、また治療によって活動量が少なくなったことによる筋力低下、不安や心配事といったこころの面など、いろいろなことが関係しています。
体力低下を防いだり、体力をつけたりするには、適度な運動が勧められます。自転車や水泳は、膝や股関節にかかる負担が少ない利点があります。ウォーキングは、これまでに運動の習慣がない方でも比較的行いやすいと思います。病気の状況や体力に応じて、活動の程度、時間を調節してください。
【つらい気持ちを抱え込まない】
体力をつけるためには、毎日あるいは週何回というように、運動を継続しなければと考えがちです。回数や継続ということは後回しにして、1日限りの気持ちで出かけてみてはいかがでしょう。普段と違う景色を見たり、外の風にあたったりすると、気分が少し回復することがあります。
誰かと一緒に散歩をするのもよいでしょう。出かけやすくなりますし、散歩中にそれぞれ別の発見をしたり、違った面に気づいたりすることがあります。
つらい時、自分の気持ちを受けとめてくれる人、家族や何でも話せる友人の力を借りてください。
不安に思っていることや揺れ動く思いを聴いてもらうことも、気持ちを楽にします。一人で、つらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。
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