「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
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悩み
腫瘍マーカーの検査値に一喜一憂することに少々疲れている。
6 件の体験者の声があります。
- (患者本人、50代、女性、子宮、2003年版)血液検査の腫瘍マーカーが高い値だが、同じレベルでいると言われているので、検査のたびに不安になる。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)マーカーが上がり、そのために種々の検査を行い、その結果を聞くのがとても恐怖だった。結果が悪く、3種の点滴を受けたが、脱毛、手足のしびれ等、副作用はとても辛かった。
- (患者本人、50代、女性、大腸、2003年版)退院して半年後からマーカーが上がってきて、医師は心配ないと言うがやはり心配である。
- (患者本人、不明、不明、乳房、2003年版)腫瘍マーカーの数値が毎回上がっていること。入院して転移の検査は受診したが、今は特に症状はないとのことで一安心したが、今も上がり続けている。
- (患者本人、60代、女性、子宮、2003年版)手術と化学療法を受け退院し、毎月外来受診しているが、検査で少しずつ腫瘍マーカーの値が上がっていることを聞き、とてもショックだった。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)手術をし、腫瘍マーカーが下がって1年後に再発。抗がん剤でマーカーも基準内になり、一息したあと再度マーカーが基準の10倍になり現在に至っているが、画像では大きな点は見いだせずマーカーで一喜一憂することに少々疲れている。
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【一喜一憂しないようにしましょう】
腫瘍マーカーは、主にがん細胞でつくられて血液や体液のなかに流れ出る物質で、血液検査で分かり、がんがあるかどうかを確認することに役立つ検査の値です。
がんの種類によって腫瘍マーカーは異なり、それぞれ目安となる値が決められていますが、値が正常範囲だからがんはないとか、値が高くなったからがんが再発したと思うのは誤解です。腫瘍マーカーの値は、がんの存在を正確にあらわしているのではなく、あくまで補助的とされています。
医師は、値が高い、低いということよりも、値がどのように変動しているかを把握し、患者さんのからだの状態を考えながら、他の検査結果と総合して、治療後の経過を確認したり、治療の効果を判断したりします。
腫瘍マーカーの値に一喜一憂せず、検査結果や体の状態に関することは担当医に確認し、心配事を減らしましょう。
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