薬剤管理指導業務
がん専門病院である当センターでは、初めて化学療法を受ける入院患者さんやがんの痛みに医療用麻薬を使う入院患者さんが少なくありません。このような患者さんやご家族に対して、薬剤師がベッドサイドに訪問して、薬剤に関するあらゆる問題を解決する薬剤管理指導業務を行っております。このような業務は、特に化学療法を受けている入院患者さんの全てを対象としています。当センターの患者さんで薬剤師に会ったことがない患者さんは、ほとんどいないと言ってよく、入院患者さんの多くが薬剤師に気軽に相談できる環境を整えています。入院での薬剤管理指導は、薬剤部のほぼ全てのスタッフが全16病棟を担当して、精力的に業務を展開しています。その結果、円滑な外来治療にもつながり、医療の安全のみならず、患者さんやご家族の安心にも寄与しています。
①病棟での服薬支援について
病棟では、化学療法時の有害事象(悪心・嘔吐や皮膚障害など)について薬剤師から医師に支持療法の処方提案をしています。医師や看護師と情報共有しながら患者支援を行っております。その他、朝カンファレンスへの参加、多職種カンファレンスへの参加、回診などにも積極的に参加しています。また、化学療法に関すること以外では、抗菌薬や免疫抑制薬などのTDM(薬物治療モニタリング)、高カロリー輸液による栄養管理、オピオイド製剤による疼痛コントロールなども重要な業務です。がん治療から緩和医療まで幅広く薬剤師が関与しています。
また、皮膚障害を引き起こす抗がん剤も増えているため、動画を用いて外用剤の説明を行っています。動画はこちらのページでご覧いただけます。
チーム医療への参画
医師や看護師はもちろん、それ以外の職種とも協力・連携しながら、チームで患者さんの治療やケアに当たっています。当センターには、緩和ケアチーム(PCT)や栄養サポートチーム(NST)、ICT/AST、スキンケアチーム等があり、薬剤師もこれらのチームの中で専門的知識を活かしながら積極的に活動しています。