治療選択を他者に任せた

抗がん剤の使用の選択を求められ、医師に「先生ならどうしますか」と聞いて決定した。
1件の体験者の声があります。
あまりのショックに、手術か放射線治療かを自分では考えられず、子どもや主治医にお任せした。
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治療方法を自分で決断できず、医師に早く手術をするよう勧められて手術した。
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助言

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昔は、患者さん本人の意向に関係なく治療方針が決まり、患者さんやご家族は「お任せします」とおっしゃることが少なくありませんでした。
けれども近年は、インフォームド・コンセントが普及するにつれ、どのような治療を受けるか、患者さんが納得して決めることが大切だと考えられるようになりました。
治療の決定は、今後の人生を左右する難しい決断です。告知のショックと重なり、重大な決定を下すという責任を重荷に感じるかもしれません。

まず、決定の下準備として、自分の気持ちを見つめることと、治療決定に関わる周囲の人々に、ご自分の考えを伝えることが大切です。
決定をするとき、自分自身で決定したいという方もいれば、他の人の意見を聞いてから、あるいは家族と一緒に決定したいという場合もあります。他の人に決定してもらいたいという場合もあります。
最後に挙げた、他の人に決定してもらうという場合も、問題を投げ出したのではなく、下準備の段階の部分は自分自身できちんと考えたということが重要です。言い換えれば、他の人に決定してもらうという方法を自分自身が納得して選んだということです。

治療に関する複数の選択肢の長所・短所を知り、自分にとって何が重要であるかがはっきりすれば、よりよい決定ができます。
治療に関して情報が少なかったり、疑問が残ったときには、担当医に説明を求めましょう。セカンドオピニオンを受けるという方法もあります。
また、気持ちの整理が難しければ、家族のほか、病院の相談室に相談してください。決定の過程では、周囲から手助けを受けることも大切なのです。




病気やけがなどをした時、医師から「こういう状況だからこういう治療をします」と説明があり、「お願いします」というやりとりが行われることが多いと思います。それが、がんになると、治療の説明後に「治療を決めるのは患者さん自身」とか、「どの治療を受けるか次までに決めてきてください」と言われ戸惑ってしまうことがあると思います。
けれども、病気は自分の体に起こっていることですし、治療を受けるのも自分自身です。自分の体に起こっていることについて、まだ十分に理解できているとは言い難いかもしれませんが、よく考えてみることは必要です。

最近よく自己決定という言葉を聞きますが、人によってはこれまで生きてきた中で、困ったことが起きた時は、人に相談して、その人の言う通りにしてきたという人もいますし、何人もの意見を聞いて、それに自分が考えていることを合わせて決める人もいます。自分だけでとことん考えて結論を出す人もいます。
つまり、いろいろな決め方があるのだと思います。

時々、担当医に「先生だったら、どうしますか?」と聞く方がいらっしゃいます。その場合、医師によって、答え方はさまざまです。自分の一言の患者さんへの影響を配慮して、「あなたのからだのことだから、決めるのはあなた自身ですよ。」という医師もいるかもしれません。こう言われると、突き放された感じがするかもしれませんが、その医師も、あなたが治療を決める上で疑問に思っていること、不安なこと、わからないことには真摯に応えてくれるでしょう。もし、医師が、その質問に「私なら・・・」と応えたとしても、担当医はあくまでもあなたの問いかけに私見として答えたことになります。1つの情報として、よく吟味してみましょう。
治療を決める時には、確かに治療効果は重要ですが、その方の生活の質(QOL)なども十分に吟味しなければならないからです。人の意見で決めるにしても、やはり自分にとってその治療はどうだろうかと考えることが大切です。そのうえで、ご家族など他の方の意見を取り入れたとしても、医師の意見を取り入れたとしても、“そうだな、そうしようかな”と思い、決めたのはあなた自身です。

担当医の言う通りにするというのも1つの選択かもしれません。ただ、その場合であっても、担当医はあくまでもあなたの問いかけに私見として答えたことになります。そして、それを聞いて“そうだな、そうしようかな”と思い、決めたのはあなた自身です。
ただ、全ての医師が必ずしもこういう問いに答えてくれるとは限りません。それは、担当医だからこそ、その自分の一言の患者さんへの影響を配慮しているのかもしれませんし、先ほども述べましたように、治療を決める時には、確かに治療効果は重要ですが、その方の生活の質(QOL)なども十分に吟味しなければならないからです。

人の意見で決めるにしても、やはり自分にとってその治療はどうだろうかと考えることが大切です。



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