「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

1年前、乳がんの手術をして現在はホルモン療法中。ヘルパーの資格を持っており、一週間前から療養型病院で働いているが、仕事を続けてかまわないだろうか。
1年前、乳がんの手術をして現在はホルモン療法中。ヘルパーの資格を持っており、一週間前から療養型病院で働いているが、仕事を続けてかまわないだろうか。(患者本人、乳房、2003年版)

助言

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【担当医に確認し相談してみましょう】

仕事にいつ頃復帰するか、仕事に復帰する場合の注意点などは、担当医に確認し、相談して決めていきましょう。
乳がんの手術をされた方で仕事に復帰する方もいらっしゃいます。治療を続けながら、仕事をされている方もいらっしゃいます。ただ、どういう手術をしたか、あるいは治療を継続中であれば治療の副作用や現在の全身の状況はどうかなども配慮する必要があります。

ヘルパーのお仕事というと、患者さんを抱えたり、重いモノを持ったりという状況も考えられます。そういった状況が仕事であるのかどうか、手術をした側の腕をどのくらい使うのかなど状況をシミュレーション(仕事でどういう業務があるか、からだのどこをどのくらい使うかなどを頭の中で想定してみる)し、特に手術をした側の腕に負担がかかるような業務の種類や量を整理して、担当医に聞いてみましょう。
手術でわきの下のリンパ節の郭清術を行っていると、リンパ浮腫(腕のむくみ)が生じることがあります。手術した側の腕に負担がかからないように日常生活や仕事では重いモノは小分けにして持つなどして、一気に腕に負担がかからないように気をつける必要があります。また、長時間パソコンを操作するときには、腕の腋窩リンパ節を切除した場合で、仕事等でパソコンをよく使う必要がある方は、肘を長時間圧迫することで、わきにリンパがもどっていくのを阻害しやすいので、キーボードやマウスの手前において、手首や腕への負担をやわらげるクッション(リストレストまたはパームレスト)を使って手の重さを分散させたり、途中で手を休め肘の屈伸運動をするなどしましょう。

また、仕事では、周囲への気遣いや遠慮、責任感から、つい無理や我慢をしがちになると思います。無理をしないよう、できない部分は、周りの人にお願いして、あせらず少しずつやっていきましょう。


 

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