自分の助言集をつくる
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温泉や水泳など、乳がんをしたから、あるいは乳房を全摘出したからできないということは決してありません。ただ、以前とは異なるからだのライン、創(きず)跡などは、外見だけではなく、こころも傷つけたり、臆病にします。以前より人の視線に敏感になることもあります。
こういうときは、自分と同じような体験をした患者さんといろいろ話をしてみるとよいでしょう。たとえば、外来通院時にいつも顔を合わせる方でもよいですし、入院の際にお友達になった方がいればそういう方と時々病院とは別の場所であって、おしゃべりしながら情報交換したり、自分のつらかったことを話してもよいでしょう。患者会などに参加してもよいかもしれません。
患者会のなかには、定期的に温泉旅行などを計画し、皆で楽しみながら温泉に入ることができるような活動をしているところもあります。また、乳がん体験者の悩みをもとに作成された入浴着を販売しているところもあります。温泉のなかには、水着で入れる露天風呂などもあります。
手術のあとや手術による体のラインの変化をカバーしてくれる乳がん専用の水着があります。専用の水着は、首や脇の部分の開きを狭めにしている、胸にパットが入りずれにくいようになっているなどの工夫がされている一方で、デザインや色も選べるようになっています。水着着用の際、胸のパットには、シリコンなどのぬれても大丈夫なパットを使うとよいでしょう。水着専用のパットもあります。
水泳は、水の浮力で腕や肩にも負担がかかりにくく、通常は、痛みなどが生じやすい腕や肩の動きであっても、比較的楽に動かすことができます。水中で肩や腕を動かすと、水圧や水温の作用によって血液やリンパの流れを改善する効果もあります。また、筋力のない人でも水の抵抗などを利用して筋肉を強化することもできますし、肥満防止や、体力回復のための全身運動にもなります。そして、全身の余分な緊張を和らげたり、好きな方にとっては楽しみの一つとしてストレス解消にもなります。
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