自分の助言集をつくる
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副作用がつらいときには家事をお休みされているとのことですが、つらくてどうしようもなくなるまで、つい“がんばらないと”と自分を追い込まれているのではないでしょうか。
病気のつらさ、副作用のつらさを感じているいま、“申し訳ない”という気持ちのつらさを抱え込むのは、本当につらいことです。
がんという病気になったのは、あなたのせいではありません。
ですから、そのために薬を飲むこと、薬の副作用で家事ができないでいることもまた、あなたのせいではないのです。
ただ、そういったことを、理屈の上では分かっていても、思わず家族に対して“申し訳ない”と感じてしまう、その気持ちもわかります。
家族はあなたのことを、いま、どのように支えてくれているでしょうか。
進んで家事を肩代わりしてくれているようであれば、「申し訳ない」と謝るのではなく、「ありがとう」という感謝を伝えた方が、あなたにとっても、家族にとっても、気持ちがよいものです。
もし、“もう少し手を借りられるとありがたい”とお感じのようであれば、あなたの気持ちを家族に率直に伝えてみましょう。すぐにそうすることが難しければ、おかかりの病院の『相談支援センター』や『医療相談室』にいる相談員に、まずは話を聞いてもらってみてもよいでしょう。
家族が病気のとき、その方を支えることを、あなたはきっと、迷惑とは感じないでしょう。家族もまた、あなたに対して、同じ気持ちだと考えてみてはいかがでしょうか。
現在、男性は2人に1人、女性は3人に1人が、がんにかかると言われています。あなたがたまたま病気になったということについて、負い目や引け目のようなものを感じる必要はまったくありません。
そして、たとえ家事を一時期できなくなったとしても、その事実はあなたのかけがえのなさを損なうことにつながるわけではありません。
逆に、家族は家事を手伝いながら、あなたが普段どんなに大切な仕事を果たしているのか理解し、感謝の思いを深めるかもしれません。
抗がん剤治療は、いつまでも続くわけではありません。人生のひとこまとして、周りの手を借りるときがあってもよいのではないでしょうか。
がんの薬物療法には副作用が伴います。しかし、副作用をやわらげるための様々な対策も進んでいます。
たとえば、吐き気、下痢、便秘などについては、症状にあわせた薬を使うことで、未然に防いだり、軽くしたりすることができます。
まずは、あなたが悩んでいる症状を、担当医に伝えてみてください。あらかじめメモなどに整理して、できるだけ具体的に伝えることが大切です。
また、自分にあった副作用への対処法を、自分で見つけていくことも大切です。そのための一つの方法として、『副作用日記』をつけることがあげられます。
副作用がやわらいだり、強くなったりしたきっかけを、姿勢、食事、睡眠、その日の活動などと一緒に、ノートに書いてみてください。
その中から、自分にとって一番よかった対処法を、普段の生活に取り入れるようにしてみましょう。
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なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、下記「がん相談支援センター」をご利用ください。