「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

いろいろな情報が入ってくるので恐い。
3 件の体験者の声があります。

助言

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【情報は大切、でも焦らないことも大切】

情報は、がんと向き合っていくうえで、欠くことのできない大切なものです。
がんの治療や将来の生活に関する情報が不足していると、“これからどうなっていくんだろう”という不安や焦りの原因となります。
その一方で、一度に大量の情報を集めようとしても、情報を自分自身で消化して理解するスピードが追いつかず、圧倒され、不安や焦りがかえって増してしまうこともあります。
情報は、焦らず、自分のペースを守りながら集めていくことが大切です。
自分のペースで情報を集めていくうちに、情報を理解する力や、社会にあふれている膨大な情報の中から本当に必要なものを選び取る力が、自然にあなたに備わってくるはずです。


 
【誰かに協力してもらって情報を集めるときの注意】

がんに関する情報の中には、たとえ客観的な情報ではあっても、患者さんにとっては厳しい内容であるものも少なくありません。
そのような情報がある以上、情報から距離を取ろうとする気持ちが働くことも、無理もないことだと思います。
しかし、情報を得ないことで、漠然とした不安や焦りが逆にふくらんできてしまう、ということも、よくあることです。痛みやつらい症状をやわらげる『緩和ケア』など、知っておくだけでこころの支えになるような情報もあります。
情報はほしいけれども、厳しい情報とは距離を取っていたい、という場合には、家族や友人など、周りにいる人に協力してもらって、情報を選り分けながら伝えてもらうことも考えられます。
ただ、その場合には、あなたの病状や気持ちを十分に理解していない人に情報の収集を依頼すると、『伝言ゲーム』のように不適切な情報が伝わったり、状況が混乱したりすることにもなりかねません。
病気と一緒に生きていくのはあなた自身であり、その『かじとり』をするための情報は、やはり、あなた自身が集め、受け止めていく気持ちを持つことも大切です。そして、待つのではなく、あなたから求める時には、情報が耳や目に入るタイミングを、あなた自身が調整できるということも、忘れてはいけません。
もしもあなたが“いろいろな情報が入ってくるので恐い”と思いながらも、勇気を出してこのホームページを探し出して、記事を読んでいるのであれば、まずその自分自身の『受け止める力』に、自信を持ってください。


 
【一番信頼すべき情報源は担当医です】

がんに関する情報は本当にたくさんあります。しかし、『あなた自身の病気』に関する情報を一番多く、正確に持っているのは、担当医です。担当医こそ、あなたが最も信頼するべき情報源であるということを、忘れないでください。
人の顔つきがそれぞれ違うように、体の中の状態も人によって異なります。また、がんという病気も、たとえ同じ場所にできたものであっても、性質や状態は人それぞれです。さらに、あなたがこれまでどんな治療を受けてきたかによっても、状況は変わってきます。
このように考えると、たとえ莫大な量の情報が世の中にあふれているとしても、『あなた自身の状況』にぴったりと重なるような情報は、実はそれほど多くはないのです。
あなたの担当医は、そのような、あなた自身の特別な状況を、過去から今に至る経緯を含めて知っている、特別な『情報源』です。
また、テレビや雑誌では、ある治療法について、試験管内での実験や動物実験で確認しただけで、人に対しても有効的であるかのような紹介のされ方をすることもあるので、注意が必要です。
新聞やテレビで得た情報で、もしも気持ちが揺れたり、考えがもつれてきたりしたときには、焦らずに、担当医の説明をよく聞いて、わからないところは質問するところからはじめましょう。


 

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