悩み

周囲に自分ががんであることを知られたくない。
13 件の体験者の声があります。

助言

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【伝えることと伝えないことのバランス】

がんにかかったとき、“自分の病気のことを、誰に、どこまで伝えるか”ということは、大事な考えどころになります。
伝えないこと、伝えることのそれぞれの利点や、そのことによる影響を考えながら、自分に一番適していると思われる方針を考えましょう。ただ、誰にもまったく知らせないでいる、というのは、現実的には難しいことが多いようです。
がんにかかったと相手に伝えることで、人間関係のバランスが変化したり、コミュニケーションがぎくしゃくしてしまったりすることを、多くの患者さんが心配されます。
また、男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんにかかると言われる状況にもかかわらず、がんという病気に対する社会の理解がなかなか進んでいないことも、残念ながら事実です。がんに対する社会の否定的なイメージによって、あなた自身がなんらかの不当な扱いを受けることを避ける、という意味では、がんであると周囲にできるだけ伝えないようにしておく、という方針を取ることも、一つの考え方です。
ただ、その一方で、病気であると伝えることで、『あなたを支えてくれる人たちの輪』を作りやすくなる、ということも、忘れないでください。
あなたがほかの誰かに対して思っているように、あなた自身に対して『いざということがあったら、力になってあげたい』と思っている友だちが、きっといるのではないでしょうか。もしあなたの近くにそんな人たちがいたら、きっとその人たちは、手を差し伸べるためのきっかけとして、あなたの一言を待っているはずです。


 
【信頼できる人、大切な人には伝えましょう】

病気を伝えないこと、伝えること、それぞれ利点と難しい点があります。誰に、どこまで、どのタイミングで話すかは、よく考えて、自分自身で決めていきましょう。
がんであることを伏せて、できるだけこれまで通りの生活スタイルを維持していくことは、あなたの気持ちによい意味での緊張感をもたらすかもしれません。また、近年の入院期間の短縮や外来での抗がん剤治療の普及も、あなたの希望にそった計画の手助けになってくれるかもしれません。
ただし、その一方で、体調が思わしくない時には、自分の体のつらさに加えて、『元気であるふりをしなければならない』というこころのつらさも同時に背負ってしまうことになる可能性があります。
考えておかないといけないことは、がんの治療は長期戦だということです。時には、治療のために、職場や日頃のつきあいの輪に、何週間も顔を出せないこともあるでしょう。病気の性質上、周囲に自分ががんであることを伏せ続けることが難しくなる可能性は、すぐにはなくなりません。
一般的には、いざという時のことにあらかじめ備えておくという意味でも、身の周りにいる本当に信頼できる人や、自分にとって大切な人には、病気について話しておいた方がよいことが多いようです。
伝えておくことで、その人たちとの信頼関係がいっそう深まり、いざという時にあなたを支えてくれたり、守ってくれたりする、ということもあると思います。


 
【自分のがんを周りの人に伝えるとき】

話す相手をきちんと選んだら、何を、どこまで伝えるか考えましょう。伝えたいことは、ノートに書いてみると、説明するときだけでなく、あなた自身が自分の病気について情報や気持ちを整理することにも役に立つと思います。
書いたことは、一度にすべて伝える必要はありません。時々職場や会合を欠席することになること、軽くはない病気にかかったこと、入院することなど、あなたが話せることから、話せるスピードで、必要であれば何度かに分けて伝えてよいと思います。
病気のことを実際に相手に伝える時に、忘れてはならないことがあります。
それは、あなたが病気のことを伝える際に緊張するのと同じように、伝えられる側もまた、緊張を感じることが少なくないということです。
たとえ相手があなたのことを大切な人と考えて、支えたいと思っていても、その場では戸惑ったり、目をあわせられなかったり、言葉につまったり、安易な励ましをしてしまったりするかもしれません。
しかし、時間はかかるかもしれませんが、相手はいずれ、がんという病気の有無に関わらず、あなたがあなたであることには変わりはないということに気づくはずです。
がんという病気のためにこころがとても敏感になっているあなたには、相手の反応の一つひとつに傷ついてしまうかもしれません。ただ、そこでもう一度、あなた自身が選んだ相手を信じて、時間をかけることが大切なのだと思います。


 
【家族や相談員に力になってもらう】

誰にまず伝えたら良いのか迷うのであれば、家族に相談に乗ってもらうとよいでしょう。
また、うまく病気のことを伝えられるかどうか自信がないときにも、家族に相手役になってもらって、伝える練習をしてみるのもよいと思います。
そういったことが難しかったり、もしも家族に対しても病気のことを伝えていなかったりするのであれば、おかかりの医療機関の相談室やがん診療連携拠点病院の相談支援センターにいる相談員に相談してみるとよいでしょう。
看護師やソーシャルワーカーが務める相談員には、守秘義務があります。あなたが話した内容が外にもれてしまうようなことは決してありません。また、相談のプロですので、話している途中で、あなたがたとえ動揺したり、緊張したりしても、きちんとあなたの気持ちにきっとよりそい続けてくれるはずです。
もしかすると、病気になったことを周囲に伝えられない気持ちの裏側には、あなた自身の『病気である今の自分自身を受け入れられない』という気持ちがあるのかもしれません。
病気を受け入れることには時間がかかります。
もしも自信のなさや気持ちの落ち込みが長く続くようであれば、担当医や看護師、または『相談支援センター』や『医療相談室』の相談員に相談してみてください。


 
参考になるホームページ
(1)国立がん研究センター『がん情報サービス』:がん相談支援センターを探す
http://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/fTopSoudan?OpenForm
全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院等に設置されているがん相談支援センターを病院名や地図などから探すことができます。概要リストで、各医療機関での相談支援センターの名称、相談・問い合わせ先の電話番号、対応時間などを確認できます。また、施設ごとの相談支援センター名を押すと、電話番号や受付時間、相談方法、相談員の職種、就労支援の状況、ピアサポートなどさらに詳しい情報を確認できます。
(2)国立がん研究センター『がん情報サービス』:がんの相談
https://ganjoho.jp/public/consultation/index.html
がんに関する心配事や知りたい情報を電話で相談できるがん情報サービスサポートセンターについて、また、全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、地域がん診療病院にある、がんの相談窓口である『がん相談支援センター』に関する説明などが掲載されています。
(3)公益財団法人 日本対がん協会:がん患者・家族の支援
https://www.jcancer.jp/consultion_and_support
日本対がん協会のホームページです。『がん患者・家族の支援』のページでは、看護師やソーシャルワーカーが対応している『がん相談ホットライン』、事前予約が必要な医師による面接相談、医師による電話相談、社労士による働き方や働くことについての電話相談があります。詳細は、それぞれのページをご覧ください。

 

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●静岡がんセンター「よろず相談
●お近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター
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