「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
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悩み
子どもに遺伝しないか心配だ。
38 件の体験者の声があります。
- (患者本人、40代、女性、子宮、2003年版)将来子どもにも孫にも遺伝するのではないかと、先のことばかり悩んでいる。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)遺伝しないか心配だ。
- (患者本人、70代、女性、子宮、2003年版)子どもに特に娘に遺伝したらどうしようと思った。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)子ども、孫への遺伝のことについて心配だ。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)子どもに遺伝しないか悩んだ。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)子どもに遺伝するのか心配になった。
- (患者本人、20代、女性、大腸、2003年版)子への遺伝はないか心配している。
- (患者本人、60代、女性、子宮、2003年版)体質的な原因があって、自分の子どもにも発病する可能性があるか心配になった。
- (患者本人、不明、女性、乳房、2003年版)この病気は特に子どもに遺伝すると聞き不安になった。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)遺伝の問題をどう考えたら良いか悩んだ。
- (患者本人、70代、男性、大腸、2003年版)体質的なものがあるので子どもに遺伝しなければと思った。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)母親が乳がんになったことで子どもたちに将来遺伝しないだろうか。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)子どもに私と同じようながんになってもらいたくないが、がんは遺伝なのかどうかの悩みが強い。
- (患者本人、50代、女性、子宮、2003年版)子どもは2人とも女の子なので遺伝しなければ良いと願っている。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)子どもたちが私の遺伝子を受け継いで同じ病気になるのではないか、子どもには辛い思いをさせたくないと思っている。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)わが子が私の遺伝子によりがんにいずれなりうる可能性が高くなったことが辛かった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)主人もがんで亡くなったので、両親ともがんになると2人のDNAを持った子どもたちのことが心配になった。
- (患者本人、70代、男性、甲状腺、2003年版)家内も乳がんになり、両親ががん患者であることで子どもたちにどのような影響が現れるかが悩みだ。
- (患者本人、40代、女性、肺、2003年版)がん体質が子どもに遺伝するだろうと心配だ。
- (患者本人、20代、女性、悪性リンパ腫、2003年版)子孫に遺伝として残るのかが心配だ。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)子供への遺伝のことを心配した。
- (患者本人、60代、女性、肺、2003年版)子や孫に遺伝していくような気がして1番悩んだ。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)自分自身何も悩みはなかったが、遺伝的のことを考え、子供たちにがんの発生があるのではと考え悩んだ。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)遺伝的なことを考え、子どもたちにがんの発生があるのではと考える。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)娘2人に遺伝しないか、私の病気のために結婚ができなかったらどうしようかと考えてしまう。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)子どもにがんの体質の遺伝がないか心配した。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)女の子2人に遺伝しないかと心配した。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)子孫への遺伝が悩みだ。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)子どもに遺伝しないように祈るだけだ。
- (患者本人、60代、女性、不明、2003年版)子どもたちに体質が遺伝しないか心配だった。
- (患者本人、60代、女性、子宮、2003年版)自分はがん体質なのか、DNAがそんなものなのか、子どもたちもやはりがんになりやすいのか心配した。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)息子たちに遺伝するかもしれない不安があった。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)がんの家系だとは思ってはいたが、実際に診断され、やはりという気持ちと子どもにもその血は流れているんだと思い落ち込んだ。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)がんは遺伝すると聞いているので、子どもに遺伝するのかと思うとかわいそうだと思う。
- (患者本人、60代、女性、その他のがん、2003年版)がんイコール死を連想し、子どもに遺伝しないだろうかと悩んだ。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)娘に遺伝しないかとても心配だ。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)今後、娘にもこの病気が発生することがあるか心配している。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)子どもが女の子なので、同じ病気になってしまうのではという不安が大きかった。
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【明らかに遺伝するがんは限られています】
がんは遺伝子の傷が原因だと言われることがあります。こう聞くとどうしても、“がんは遺伝するのではないか?”と考えてしまいがちです。
けれども通常、転んでついたけがの傷が子どもには遺伝しないように、生まれた後についた遺伝子の傷そのものが遺伝することはありません。
その一方で、肌の傷つきやすさ、傷の治りやすさ、といった体質は遺伝することがあります。これと同じような意味では、がんの発生に関係する体質も、遺伝する可能性があると言えます。
ですが、がんはふつう、非常に多くの要因(喫煙や食事などの生活習慣、体質的な要因、環境的な要因など)が複雑にからみあってできると考えられています。“ある体質の遺伝が、ある種のがんをほぼ確実に引き起こす”といった遺伝と特定のがんとの強い関連は、ごく希にしかありません。このことは、一卵性双生児や移民のがんの発生状況に関する研究でも裏づけられています。
いわゆる“がんの家系”には、体質の遺伝だけでなく、喫煙習慣や塩分の多い食事など、がんになる危険性を高める生活習慣を、家族として共有していることも関係があるのではないか、と考えられています。
ただし、例外的に、家族性大腸腺腫症から生じる大腸がんなど、ごく一部のがんについては、遺伝との結びつきが知られています。遺伝に関係するこのようながんでは、家族で同じ種類のがんにかかるだけでなく、腫瘍が複数できたり、比較的若く発病したり、一人の人が複数の種類のがんにかかったりすることが、よくあります。
もし、自分の家族で思い当たる場合には、担当医もしくはお近くの病院の遺伝相談外来で相談されると、専門家としての意見や生活上の助言を得られることがあります。
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