「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
「がん相談支援センター」をご利用ください。
悩み
社会復帰ができるか心配だった。
32 件の体験者の声があります。
- (患者本人、50代、男性、胃、2003年版)いつ社会復帰できるか不安だった。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)将来社会復帰できるのだろうかと心配した。
- (患者本人、不明、男性、胃、2003年版)胃の全摘と言われ、社会復帰できるかどうか不安だった。
- (患者本人、50代、女性、胃、2003年版)社会復帰ができるかどうか心配した。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)手術したら完全に治り社会復帰ができるのだろうかと悩んだ。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)社会復帰できるかどうか心配だった。
- (患者本人、50代、女性、大腸、2003年版)社会、職場に戻れるかどうか不安だった。
- (患者本人、70代、女性、その他のがん、2003年版)もう社会的に復帰できないと悩んだ。
- (患者本人、30代、男性、白血病、2003年版)いつから社会復帰できるか予想がつかないので不安だった。
- (患者本人、60代、男性、食道、2003年版)社会復帰ができるか、体力は戻るのかと考えた。
- (患者本人、50代、男性、大腸、2003年版)退院して、体力的精神的にも社会復帰できるかどうか心配だった。
- (患者本人、40代、女性、卵巣・卵管、2003年版)治療が終了した後、社会復帰ができて仕事を以前のようにしていけるのかが不安だ。
- (患者本人、50代、男性、大腸、2003年版)手術後社会復帰できるかどうか心配だった。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)入院が8か月に及び、社会生活に復帰可能かどうか不安だった。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)社会へ復帰できるかの不安があった。
- (患者本人、70代、男性、不明、2003年版)社会的役職を万一の場合どう対応するか悩んだ。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)術後の社会復帰への不安があった。
- (患者本人、50代、男性、膀胱、2003年版)社会復帰ができなくなることがつらかった。
- (患者本人、50代、男性、咽頭・喉頭、2003年版)今後の社会復帰が心配だ。
- (患者本人、30代、男性、口腔・舌、2003年版)社会復帰できるかどうか不安だった。
- (患者本人、30代、女性、乳房、2003年版)手術後の社会復帰について不安だった。
- (患者本人、60代、男性、甲状腺、2003年版)闘病生活と社会復帰に対する不安があった。
- (患者本人、40代、男性、胃、2003年版)社会復帰等について悩む。
- (患者本人、50代、男性、肝臓、2003年版)社会に復帰できるかどうか心配だった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)後遺症と社会活動ができるかどうか心配だった。
- (患者本人、30代、女性、胃、2003年版)手術が成功、退院して、普通に社会復帰できるのか心配だった。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)社会復帰の可能性について不安だった。
- (患者本人、50代、女性、子宮、2003年版)外科手術後、本当に社会復帰ができるのか不安な毎日だった。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)手術後も社会生活ができいるようになるのか心配だった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)仕事への再復帰ができるかどうか心配だった。
- (患者本人、50代、男性、白血病、2003年版)後遺症がひどく、社会復帰ができるのか心配だった。
- (患者本人、40代、男性、白血病、2003年版)社会復帰が完全にはできない不安がある。
助言
自分の助言集をつくる
EPUB形式でダウンロード
印刷用表示
【具体的な目標を作る】
がんの治療のために入院している時や、治療後の体の状態にまだなじめない退院直後は、将来の生活に対する不安や焦りを強く感じてしまいがちです。
あなたが『社会復帰』という言葉で思い描いているのは、どんなことでしょうか。
漠然と、自分の中でイメージしている『ふつうの生活』に戻りたい、ということでしょうか。
それとも、仕事に出たり、学校に通ったり、家事をしたり、近所の人たちとお話ししたりすることでしょうか。
あくまで一般論としてですが、自分らしさを取り戻すためには、『自分がしたいこと』をできるだけ具体的にイメージした方が、うまくいくことが多いようです。
具体的な目標があると、それを達成できたり、すぐには達成できなくても、そこに至る道のりを一歩一歩進んだりすることで、『○○ができた自分』に気づき、自信の回復につながります。
周りの人たちも、目標が具体的な方が、あなたを支えやすくなります。
【できることから順番に積み重ねて自信をつける】
『自分がしたいこと』が目標として具体的にイメージできたら、次に、その目標と今の自分との間を埋めるために、あなたがのぼっていくべき『階段』を考えてみましょう。
無理をしないでいい範囲で、少しずつ、体やこころを慣らしていくことが大切です。
がんの治療が終わって、休んでいた会社に復職することを例にとってみます。復職するまでに、あなたに準備できることがいくつかあります。
たとえば、通勤時の移動には意外なほど体力を使うものです。まず、スーツに着替え、ラッシュアワーの電車に乗って会社の最寄駅まで行ってみて、そのまま帰宅する、という練習をしてみてはどうでしょうか。
また、最初は半日程度、それも休みながらでよいと思いますが、机に向かって本を読んだり、文書を書いたり、パソコンで作業をしてみたりしましょう。自宅でやってみて問題ないようであれば、喫茶店や図書館に場所を移して、人が周りにいる中で作業をすることに体を慣らしていきます。
もう一つ、とても大切なことは、職場の上司や同僚に病気についてどう話すか考えて、心構えをし、準備しておくことです。家族に相手役になってもらって、話す練習してみると自信がつくと思います。
ここに挙げたもののほかにも、あなたの仕事の内容によって、必要な準備は違ってくるでしょう。
やるべき準備が見えてきたら、あなたがやりやすいと思うことから順番に並べてみて、これからのことを計画してみましょう。
復職してからも、いきなり以前のペースで仕事に打ち込むのではなく、上司や同僚と相談しながら、仕事の量や内容を調整することも大切です。
『階段』を計画通りのペースでのぼれない時にも、焦る必要はありません。『階段』の先ではなく、これまであなたがどれだけの高さをのぼってきたか考えて、自信を持ってください。
時間が経つことで、あなたの体力は少しずつ回復します。それと同時に、あなたのこころもまた、新しい状況を受け止めるための力をつけていくはずです。
ご意見・ご感想
よりよい情報提供を行うために、ご意見やご感想をお寄せください。
いただいた評価やご意見・ご感想は、今後、このコンテンツ(情報のなかみ)に役立たせていただきます。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、下記「がん相談支援センター」をご利用ください。
【がん相談支援センター】
お困りごとやご相談がある方は、
●静岡県内の方は、
静岡がんセンター「よろず相談」
もしくは、静岡県内のお近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」
●静岡県外の方は、
お近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」
にご相談ください。