「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

術後どの程度の労働ができるのか心配だった。
5 件の体験者の声があります。

助言

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【手術によって体に起きる変化を担当医に確認する】

確かに、病状や受ける手術の内容によっては、体力が落ちたり、体の機能が低下したりすることがあります。ただ、手術を受ける前には、具体的なイメージがつかめないため、必要以上に悪い方へと考えてしまいがちです。
あなた自身の場合に、具体的にどういったことが予想されるか、ということについては、担当医によく話を聞いてみることが大切です。たとえば、

○ 具体的な問題として、どういったことが起こると予想されるのか。
○ 生活する上で、どのようなことを心掛ければよいのか。
○ 低下した体力や体の機能が回復するのに、目安として、どの程度の時間がかかるのか。

など、あなたの気になることがらについて、担当医によく確認しておきましょう。


 
【『できる自分』を見つけましょう】

一般に、手術によっていったん低下した体力や体の機能は、時間が経つにつれて徐々に回復していきます。
リハビリテーションは、病院のスタッフの指示を守り、無理せず、こつこつと続けるようにしましょう。
ただ、人の体には個性があり、必ずしも担当医の予想通りに体力が回復するとは限りません。また、場合によっては、術後の合併症が発生したりすることもあります。
そんなときには、焦りは禁物です。
仕事への復帰など、自分のしたいことをまず念頭に置いてから、現実の体調のことを振り返ると、『できない自分』に直面し、つらさがつのってしまうかもしれません。
大切なことは、『できる自分』に気づき、自信を取り戻すことです。
あなたは、手術を受けた直後に比べれば、ずっと回復し、いろいろなことができるようになってきたはずです。気持ちが沈んだときには、そのことをまず、思い出してみてください。


 
【自分の体は自分でいたわる、という気構えで】

退院に際しては、生活面で気をつけておくべきことや、体の動かし方に関する注意点を、担当医や看護師にもう一度よく聞いて、確認しておきましょう。
仕事に復帰する際には、大前提として、『自分の体のことは、自分で責任をもって守り、いたわる』という気構えを持っておくことが大切です。その上で、必要に応じて、周囲の理解や協力も求めて行きましょう。
また、退院直後から手術前と同じようなペースで仕事をしようとするのは考えものです。
できることなら、職場の仲間や上司と相談して、仕事の量を減らしたり、軽い仕事から始めさせてもらったりしましょう。
大切なことは、無理をしないでいい範囲で、少しずつ、体とこころの両方を慣らしていくことです。
時間が経つことで、あなたの体力は少しずつ回復します。それと同時に、あなたのこころもまた、新しい状況を受け止めるための力をつけていくはずです。


 

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