「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

家族をがんで亡くし、家系的にかかりやすい体質と考えた。
3 件の体験者の声があります。

助言

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【がんは珍しい病気ではありません】

ご親族に何人か、がんにかかった方がいることから、“自分はがん家系なのではないか?”と不安に思われる方もいらっしゃいます。
けれども、がんはいまや決して珍しい病気ではなくなっています。
現在、男性の2人に1人、女性の3人に1人が、がんにかかると言われています。
数字のうえから考えると、たとえ家族の中に、がんにかかった方が複数いらっしゃったとしても、そのこと自体はそれほど珍しいということではないのです。


 
【明らかに遺伝するがんは限られています】

がんは遺伝子の傷が原因だと言われることがあります。こう聞くとどうしても、“がんは遺伝するのではないか?”と考えてしまいがちです。
けれども通常、転んでついたけがの傷が子どもには遺伝しないように、生まれた後についた遺伝子の傷そのものが遺伝することはありません。
その一方で、肌の傷つきやすさ、傷の治りやすさ、といった体質は遺伝することがあります。これと同じような意味では、がんの発生に関係する体質も、遺伝する可能性があると言えます。
ですが、がんはふつう、非常に多くの要因(喫煙や食事などの生活習慣、体質的な要因、環境的な要因など)が複雑にからみあってできると考えられています。“ある体質の遺伝が、ある種のがんをほぼ確実に引き起こす”といった遺伝と特定のがんとの強い関連は、ごく希にしかありません。このことは、一卵性双生児や移民のがんの発生状況に関する研究でも裏づけられています。
いわゆる“がんの家系”には、体質の遺伝だけでなく、喫煙習慣や塩分の多い食事など、がんになる危険性を高める生活習慣を、家族として共有していることも関係があるのではないか、と考えられています。
ただし、例外的に、家族性大腸腺腫症から生じる大腸がんなど、ごく一部のがんについては、遺伝との結びつきが知られています。遺伝に関係するこのようながんでは、家族で同じ種類のがんにかかるだけでなく、腫瘍が複数できたり、比較的若く発病したり、一人の人が複数の種類のがんにかかったりすることが、よくあります。
もし、自分の家族で思い当たる場合には、担当医もしくはお近くの病院の遺伝相談外来で相談されると、専門家としての意見や生活上の助言を得られることがあります。


 
参考になるホームページ
国立がん研究センター『がん情報サービス』:遺伝性腫瘍・家族性腫瘍
https://ganjoho.jp/public/cancer/genetic-familial/pdf/genetic-familial.pdf
遺伝性腫瘍・家族性腫瘍について、原因や遺伝形式、主な遺伝性腫瘍症候群、遺伝相談(遺伝カウンセリング)、サポートグループなどの解説や情報をPDFで入手できます。

 

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