自分の助言集をつくる
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がんにかかった方の中にも、無事に治療を終えて、社会復帰を果たされる方はたくさんいらっしゃいます。そして、医学の進歩とともに、その数は年々増えています。
しかし、がんが命を左右することもある重大な病気であるということは、やはり事実です。病気の進行や今後の生活に対する不安を感じ、気持ちが動揺したり、落ちこんでしまったりするのは、こころの自然な反応です。
ただ、こころがつらい状態が長く続くと、日常生活のいろいろな場面にも支障が出てくる可能性があります。
気持ちが不安定になり、病気のこと以外何も考えられない、何事にも集中できない、誰とも話したくない、眠れない、食欲がない、といった状態が何週間も続くようであれば、一度、こころの専門家(精神腫瘍科医、心療内科医、精神科医、臨床心理士、心理療法士、リエゾンナースなど)と話してみることも大切です。
こころの専門家をいきなり訪ねるのはちょっと敷居が高いと感じたり、どこに行けば会えるかわからなかったりする時には、まずは、担当医や、がん診療連携拠点病院の相談支援センター、おかかりの病院の相談室の相談員に相談してみるのもよいでしょう。
体が大変なときには担当医や看護師に支えてもらいます。同じように、こころがつらいときにも、専門家の手助けを少し借りることで、どうしていけばよいのか、自分なりの答えがみつけられることがあります。
自分の気持ちをほかの人に打ち明けて、助けを求めることができるのは、あなたの弱さではなく、強さであると考えてください。
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自分の体や将来の生活に対する漠然とした不安は、病気に関する事実をきちんと理解することで、軽くできる場合があります。
まずは担当医とよく話しあってみてください。家族や信頼する友人などと一緒に話を聞くとよいでしょう。
将来の見通し、これから起こるかもしれない症状、そして、それが仮に起こった時にどのような対応を取ることができるか、十分に確認しておきましょう。
その上で、自分で積極的に情報を集めることも大切です。情報を得るには、インターネット、書籍、患者会など、さまざまな方法があります。
情報を集めるときに注意したいことは、自分のペースに合わせるということです。最初は膨大な情報に圧倒されたり、焦ったりしてしまいますが、自分のペースで収拾を進めるうちに、情報を選び、消化して理解するための力が、あなたのなかに自然に育っていきます。
自分の体や病気についてよく知っておくことは、あなたが今感じている、将来に対する不安をやわらげるだけではなく、将来実際に何か症状を経験することが仮にあったときにも、そのショックをやわらげ、冷静に対処することに役立ちます。
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