自分の助言集をつくる
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がんの治療に関連した医療費は、抗がん剤や手術などの治療費や、治療の効果判定や再発・転移の有無を調べるための種々の検査のなかにも高額なものがあります。ただ、医療費がかかったとき、保険適用の医療費に関しては、医療費の負担を軽くする支援制度(高額療養費制度など)があります。そして、がんの治療のほとんどは保険診療です。また、生活費なども困っているようであれば、最低限度の生活を保障し、自立を助けることを目的とする生活保護などの制度もあります。このように、国民皆保険制度が整備されている我が国では、保険診療のなかで、安心して医療が受けられるような体制があります。
けれども実際、高額療養費制度を利用しても毎月自己負担の限度額までは医療費がかかるので、特に年金生活で家計を切り詰めて生活しているなかでの医療費の負担感は大きいと思います。
ここでは、今後の経済的な不安であり、現在困っているという状況ではないように思われます。日頃から医療制度や経済面の各種支援の情報について、インターネットや図書館の資料などから収集し、理解を深めておきましょう。
実際に経済的に困ったときには、相談窓口などを利用してみましょう。医療費がかかるからと病院に行くのをやめてしまったり、お金に困ってほんのちょっとのつもりで高利の消費者金融を利用する前に、相談してください。
病院では、「医療相談室」など相談専用の窓口を設置し、医療ソーシャルワーカー(以下ソーシャルワーカー)と呼ばれる専門職が常駐しているところがあります(病院によっては、ソーシャルワーカーは医事課などの事務部門に所属している場合もあります)。ソーシャルワーカーは、医療費の支払いや介護保険に関すること、障害者手帳や福祉制度、療養中・退院後の生活などの相談にのってくれます。また、ソーシャルワーカーがいない場合でも、医療費の支払いのことで困ったら、病院の会計の担当者に相談してみましょう。
相談窓口に相談してみると、少しでも負担感を軽くするための良い情報を得られるかもしれません。また、いつでも相談できる先を見つけておくことは、今後のサポートとしても心強いと思います。
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なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、下記「がん相談支援センター」をご利用ください。