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前立腺がんに対するホルモン療法は、早期がんから進行がんのあらゆる状態に用いられます。同じホルモン治療を行っていても、個々の患者さんのからだの状態や、治療の目的は異なる場合が考えられるので、ご自身の状況については、担当医にご確認ください。
通常、前立腺がんのホルモン療法を始めるとPSA(前立腺特異抗原と呼ばれる腫瘍マーカー、血液検査で測定可能)値が下がり、治療の効果がみられると思います。しかしホルモン療法で、全てのがんが消えるわけではないので、いずれ治療の効果が小さくなってきます。治療の効果がみられなくなる期間については、最短で数ヶ月、最長で10年以上と、人によってかなり幅がみられます。
定期的に通院して治療の効果や副作用を確認することで、患者さんの状況にあった適切な治療の検討ができます。ですから、きちんと定期通院を続けていくことが大切です。PSA値の変動のほか、どんな変化が問題になるかといったことや、別の治療を検討するタイミングや治療内容は、それぞれの患者さんの病気の状況、これまでの治療の効果などによって異なります。
がんは、たとえ同じ場所にできたものであっても、性質や状態は人それぞれです。また、人の顔つきが一人ひとり違うように、体の中の状態も人によって個性があります。
あなた自身の病気のことや、体の状態について、一番確実な情報を持っているのは、あなたの担当医にほかなりません。
人から聞いたり、本やテレビを見たりしたことで、あなたは“がんになると、いずれはこんな痛みや苦しみが出るのではないか”といったイメージをお持ちなのかもしれません。
ですが、そういった話の中には、信頼性の低い、うわさ話のようなものもあります。また、たとえ信頼のおける情報であっても、あくまで一般論に過ぎず、あなた自身の病気や体の状態に当てはまるとは限りません。
不確かな情報をもとに、一人で悩んでいると、どうしても悪い方へ、悪い方へと考えが進んで行きがちです。
自分の体に起きるかもしれないことについて、あらかじめ知っておきたい、という気持ちがわいてきたときには、担当医に率直に聞いてみるのが一番です。
その時には、将来出てくる可能性がある痛みや苦しみだけでなく、担当医がそれに対してどういった対処法を用意しているか、ということを一緒に教えてもらうと、安心できるでしょう。
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