「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

ホルモン療法は平均3年くらいで効果が薄れてくると聞かされており、その後のことが心配になる。
1 件の体験者の声があります。

助言

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【前立腺がんのホルモン療法】

前立腺がんに対するホルモン療法は、早期がんから進行がんのあらゆる状態に用いられます。同じホルモン治療を行っていても、個々の患者さんのからだの状態や、治療の目的は異なる場合が考えられるので、ご自身の状況については、担当医にご確認ください。

通常、前立腺がんのホルモン療法を始めるとPSA(前立腺特異抗原と呼ばれる腫瘍マーカー、血液検査で測定可能)値が下がり、治療の効果がみられると思います。しかしホルモン療法で、全てのがんが消えるわけではないので、いずれ治療の効果が小さくなってきます。治療の効果がみられなくなる期間については、最短で数ヶ月、最長で10年以上と、人によってかなり幅がみられます。
定期的に通院して治療の効果や副作用を確認することで、患者さんの状況にあった適切な治療の検討ができます。ですから、きちんと定期通院を続けていくことが大切です。PSA値の変動のほか、どんな変化が問題になるかといったことや、別の治療を検討するタイミングや治療内容は、それぞれの患者さんの病気の状況、これまでの治療の効果などによって異なります。


 
【担当医にこれからのことをたずねてみる】

がんは、たとえ同じ場所にできたものであっても、性質や状態は人それぞれです。また、人の顔つきが一人ひとり違うように、体の中の状態も人によって個性があります。
あなた自身の病気のことや、体の状態について、一番確実な情報を持っているのは、あなたの担当医にほかなりません。
人から聞いたり、本やテレビを見たりしたことで、あなたは“がんになると、いずれはこんな痛みや苦しみが出るのではないか”といったイメージをお持ちなのかもしれません。
ですが、そういった話の中には、信頼性の低い、うわさ話のようなものもあります。また、たとえ信頼のおける情報であっても、あくまで一般論に過ぎず、あなた自身の病気や体の状態に当てはまるとは限りません。
不確かな情報をもとに、一人で悩んでいると、どうしても悪い方へ、悪い方へと考えが進んで行きがちです。
自分の体に起きるかもしれないことについて、あらかじめ知っておきたい、という気持ちがわいてきたときには、担当医に率直に聞いてみるのが一番です。
その時には、将来出てくる可能性がある痛みや苦しみだけでなく、担当医がそれに対してどういった対処法を用意しているか、ということを一緒に教えてもらうと、安心できるでしょう。


 

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