自分の助言集をつくる
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不安や気がかりを感じる要因は様々ですが、自分の治療について理解することは、つらさをやわらげる助けになります。治療を開始する前に、担当医から、現在の病気の状況、治療方法、治療の期待される効果、治療に伴って起こる副作用や危険性、副作用に対しての対応、治療のスケジュールなどの説明を受けたと思います。ただ、このときは、一度にたくさんの情報が入ってきますから、その場では理解したつもりでも、勘違いや誤解をしていたり、じゅうぶん理解できていない事柄もあるのかもしれません。もう一度説明を受けた内容を思い出しながら、以下のようなことを整理してみましょう。そして、不明な点があれば、担当医、あるいは治療の際にかかわっている看護師に確認してみましょう。
◎ 受けている治療はどういう薬をどのように組み合わせて行っていくのか
◎ 何コース、どういうスケジュールで治療を行うのか
◎ どういう副作用がいつ頃出てくる可能性があるのか
◎ それぞれの副作用はどのくらいの期間続くのか
◎ 副作用を予防するために、また副作用に対処するために自分自身でできることは何か
そして、治療に伴う自分の体の変化を理解するようにしてみましょう。これは、いつ頃どのような副作用が出て、日常生活にどのような影響がでているのかなどのことです。
たとえば、治療当日、1日目、2日目・・・と日にちごとに症状や気づいたことなどをメモしてみましょう。
特に1回目の治療時は、説明を受けていても実感としてわかりにくいので、治療日記のようにメモをしていき、その結果を2回目以降の治療時に生かしていくと良いでしょう。
そして、担当医や看護師などに伝える際は、治療の何がつらいのか、1つ1つ整理して伝えましょう。
医師も看護師もできるだけ治療に伴うつらさをやわらげるための対策を一緒に考えてくれるはずです。この場合、具体的に、「○日間○○がつらい」、「○△の状態が一日中続いている」など、整理して伝えることが大切です。
担当医から治療法の説明を受けるとき、治療の目的や予測される効果とともに、副作用や合併症の危険性が伝えられます。
さまざまな副作用を聞くと、それが全て自分に起こるように思えて、不安になるかもしれませんが、説明のなかにでてきた副作用症状は、“その治療に特徴的な症状”や、症状の程度(重さ)と頻度(確率)の観点から、“軽いけれど、よく起こる症状”、“まれにしか起こらないが、重い症状”というように整理できます。この分類にあてはめてから、いつ頃起こりやすいのか、どのぐらい続くのかなどを理解していくと、治療について考えやすくなると思います。
また、副作用には、予防のためにできることがあったり、起こったときに自分で気づき医療者に伝えることで、適切な処置ができたりするものもあります。
効果と副作用は、治療の内容によって異なり、たとえ同じ治療であっても、個人差があります。分からない点や疑問があれば、担当医に確認して下さい。
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