• （患者本人、80代、女性、乳房、2003年版)痛みについて心配になった。
• （患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)痛みに対する恐怖があった。
• （患者本人、不明、不明、大腸、2003年版)痛みだけはかなわないと思った。
• （患者本人、80代、女性、甲状腺、2003年版)痛みや転移について心配だった。
• （患者本人、60代、男性、胆道・胆のう、2003年版)患部の痛みへの恐れがあった。
• （患者本人、60代、女性、肺、2003年版)痛み、手術方法、寿命など、説明で理解はしたが不安だった。
• （患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)痛み、死、余命、これらの言葉が頭から離れずパニック状態だった。
• （患者本人、30代、女性、子宮、2003年版)がんに対する知識があまりなく、痛みや転移、死など暗いことばかり考え、将来のことについて考えられなくなった。

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【がんの痛みをやわらげることは可能です】

がんについては、これまで『不治の病』とされ、『苦しい』とか『痛い』といった社会的なイメージが長年にわたって作られてきました。
残念ながら、このイメージは、地域によっては、今でも根強く残っているようです。また実際に、がんが進行していくと、多くの患者さんが痛みを感じるようになります。けれども、最近では、患者さんが感じているつらさを総合的に和らげるサポートが行われるようになっています。このような総合的なサポートのことを、『緩和ケア』（『緩和医療』も『緩和ケア』とほぼ同じ意味です）と呼んでいます。
『緩和ケア』を受けると、薬をはじめとするいろいろな方法で、痛みや不快感を取ったり、軽くしたりすることができます。
がんが原因となる痛みをやわらげる治療の基本となるのが、『WHO方式がん疼痛治療法』です。WHO方式がん疼痛治療法は、一定時間ごとに痛みの強さに応じた薬を飲むことを基本とする治療法ですが、適切に実施すれば、8割から9割の患者さんで、がんの痛みを取ることができると言われています。
さらに、WHO方式がん疼痛治療法でやわらげることができない痛みに対しても、さまざまな治療方法が工夫され、着実に成果を上げつつあります。
『緩和ケア』は、診断の時から終末期まで、いつでも受けることができます。たとえ病気が進んでも、体の痛みをやわらげることは可能です。