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ある場所にできたがんが、血液やリンパ液の流れにのって移動し、別の場所で増えることを転移と言います。骨に転移しやすいのは、肺がん、乳がん、前立腺がんなどです。
骨転移の治療は、痛みをやわらげたり、骨折や麻痺をできるだけ防いだりすることを目標に、薬や放射線治療が選択されます。転移したところだけでなく、もとのがんの状態も含めて、患者さんの全身の状態によって、治療の方針や内容が決定されます。
わからない点は、担当医に積極的に質問し、きちんと説明を受けるようにしましょう。
がんについては、これまで『不治の病』とされ、『苦しい』とか『痛い』といった社会的なイメージが長年にわたって作られてきました。
残念ながら、このイメージは、地域によっては、今でも根強く残っているようです。また実際に、がんが進行していくと、多くの患者さんが痛みを感じるようになります。けれども、最近では、患者さんが感じているつらさを総合的に和らげるサポートが行われるようになっています。このような総合的なサポートのことを、『緩和ケア』(『緩和医療』も『緩和ケア』とほぼ同じ意味です)と呼んでいます。
『緩和ケア』を受けると、薬をはじめとするいろいろな方法で、痛みや不快感を取ったり、軽くしたりすることができます。
がんが原因となる痛みをやわらげる治療の基本となるのが、『WHO方式がん疼痛治療法』です。WHO方式がん疼痛治療法は、一定時間ごとに痛みの強さに応じた薬を飲むことを基本とする治療法ですが、適切に実施すれば、8割から9割の患者さんで、がんの痛みを取ることができると言われています。
さらに、WHO方式がん疼痛治療法でやわらげることができない痛みに対しても、さまざまな治療方法が工夫され、着実に成果を上げつつあります。
『緩和ケア』は、診断の時から終末期まで、いつでも受けることができます。たとえ病気が進んでも、体の痛みをやわらげることは可能です。
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