自分の助言集をつくる
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今回の大規模全国調査では、半分以上の方がこころの問題を抱え、不安の中で一番多かったのは『再発・転移への不安』でした。この再発・転移への不安は、病気の段階に関係なく抱く方が多いということも、調査の結果わかりました。
今後について、さまざまな思いが頭をよぎると思います。考えまいとしても、一人になったときや、静かな夜にふっといろいろなことを考えてしまう・・・これは誰もがいろいろな場面で体験することかもしれません。
自分の病気についても、また治療についても、何も分からなければ分からない分だけ、漠然とした不安は強くなります。また、前回の治療体験を思い出して、さらに不安が増しているかもしれません。こういうとき、すべてを悪い方へ悪い方へと考えてしまいがちです。
病気や治療の説明について、一度で理解できなかったら、理解できるまで医師に確認してみましょう。また、治療によって起こる症状は、そのときそのときで、医師や看護師が患者さんのつらさを少しでもやわらげるようにしていきます。
分からないことは確認して、分からないままでいることで起こる不安を解消できるようにしましょう。
検査を受け、その結果を聞く度に、不安を覚えたり、ご自分の未来を思いつらくなってしまっても当然かもしれません。
ただ、気持ちを切り替えることも大事なことだと思います。
先のことはそのときに考える、“もし、またがんができたら、先生と相談して自分にとって一番よい治療を受けるんだ”と考え、今は、今行うこと、そして、自分なりに生活リズムをつけ日々の生活をどう送るかを考えていくようにしてみましょう。
不安が強く、とてもつらいとき、自分の気持ちを受けとめてくれる人、家族や何でも話せる友人に、不安に思っていることや揺れる思いを聴いてもらうことも気持ちを楽にします。一人でつらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。泣いてしまってもかまいません。
また、口にしなくても、ふっと自分を心配し気遣う周囲の人々の思いが感じられたとき、一人ではない、と感じて温かい気持ちになれます。そんな時間が、ほんの少しでも気持ちを楽にしてくれると思います。
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