「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
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悩み
少しでも体調が悪かったり痛みがあると、再発や転移ではないかと疑って悩む。
78 件の体験者の声があります。
- (患者本人、50代、女性、甲状腺、2003年版)体が少し苦しかったり痛かったりすると、首のがんが転移したのではと不安になったりする。
- (患者本人、70代、女性、胃、2003年版)再発の不安が頭から離れることはなく、どこか痛みがあっても、がんの再発かなと思いとても恐れている。
- (患者本人、不明、女性、乳房、2003年版)いつでも再発を疑ってしまう。どこか調子が悪いところがあるとがんを疑って悩む。
- (患者本人、70代、女性、胃、2003年版)たまに具合が悪いと再発ではないかと悩むことがある。
- (患者本人、不明、女性、卵巣・卵管、2003年版)腹痛、腰痛があるたびに再発したのではないかと不安でいっぱいになる。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)何か体に異常があればすぐにがんの再発を心配する。転移のないよう祈っている。
- (患者本人、70代、男性、大腸、2003年版)わずかな体調の異常でも転移、再発を心配。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)将来再発しないかという不安。何か身体の調子が悪くなると関連づけて考えてしまう。
- (患者本人、40代、女性、子宮、2003年版)がんが転移してるのではといつも考え、体のどこかに変化があるたびにがんではないかと気にしてしまう。
- (患者本人、70代、女性、胃、2003年版)体調がすぐれない時、また体の一部に痛みがある時、再発や転移という不安がよぎる。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)いつまた再発するか、身体のちょっとした痛みにも心配している。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)何か少し体の調子が悪い時はすごく気になり、再発したらどうしようといつも頭のどこかで気になっている。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)少し体調が悪いと再発、発病ではないかと気になる。
- (患者本人、50代、女性、卵巣・卵管、2003年版)お腹が痛かったりするとそれが再発のサインではないかと不安になる。健康な時(がんになる前)なら、ただの腹痛で済ませられるが今まではそうはいかない。再発という言葉はこれからもずっと私の人生にぴったりとくっついていくことになると思う。
- (患者本人、50代、女性、卵巣・卵管、2003年版)痛いところが出ると転移かと思い、不安な日々を送っている。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)手術後腹痛があるので、転移していないか悩むことがある。
- (患者本人、70代、男性、その他のがん、2003年版)痛みがあるとすべてがんと思い込み、転移のことが心配である。
- (患者本人、40代、女性、白血病、2003年版)身体のあちこちがちょっとでも痛むと、真っ先に再発という言葉が頭に浮かぶ。体調が良くない気がすると、気のせいだと思っても不安になる。検査日に血液の状態が良好であるを確認して安堵するというのを繰り返している。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)とても再発が心配です。どこか少し具合が悪くてもすぐ心配してしまう。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)背中に痛みが出て今でもある。検査したが原因がわからない。再発ではないかとの不安がある。
- (患者本人、不明、不明、膀胱、2003年版)やはり1番再発が恐い。少しでも咳が出ると肺に転移してのではないかと思い、絶えず恐怖心でいっぱいである。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)やはり転移、再発に対して不安、恐怖はぬぐいきれない。少しの異常にも不安になる。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)腰痛がひどいので転移を心配した。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)転移、再発しないかと体のあちこちに少しでも変わったことがあると、神経が敏感になって悩んだ。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)再発しないか、痛いところができれるとがんになったのではといつも思った。
- (患者本人、40代、女性、胃、2003年版)胃の調子が悪いと、がんが再発したのではと不安になった。
- (患者本人、50代、男性、食道、2003年版)転移(再発)の不安。後遺症の食事後の痛みや具合の悪さ、寝ている時の逆流等が起こるたびに再発をしたのではないかと悩んだ。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)足や腰がひきつり痛くなり出した時、転移が進んだのではないかとしきりに思う日々を過ごした。
- (患者本人、30代、女性、乳房、2003年版)手術、放射線、毎日の注射、薬、検査をしていても再発のことが頭から離れず、毎日が憂うつで夜中に目が覚めて眠れない日が続いた。他の部位の検査をしてもらったり、同病の人と話しをして気をまぎらわせたりしても、ちょっと首が痛かったり、胃が痛くても再発かもと思い何も手につかず、次の病院の日はあれもこれも聞かなければとずっと頭の中で考えていた。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)手術後も痛みが続いているので、再発しているのではないかと心配した。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)再発するのではないかという心配があり、ちょっと体の調子が悪いと心配し、がんという言葉を聞く、見ることが嫌なことが多々あった。
- (患者本人、60代、男性、不明、2003年版)再発、再発、これが1番の悩み。少し胃が痛いと再発ではないかと悩み、いつでも再発、死のことばかり考えた。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)傷口がかたく痛いので、また再発したのかと思った。切ったところの内部がちくちく痛んだりした時も、再発ではないかと心配した。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)再発が恐かった。体に悪いところがあった時に再発なのかと不安になった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)再発の不安。最近、首筋から肩にかけての痛みが出て、骨転移ではないかと悩んだ。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)ちょっとした変化を再発、転移ではないかと心配した。
- (患者本人、60代、女性、肺、2003年版)身体の不調をすぐがんの再発と結びつけ、再発したら今後は治癒することは無理だとつい思ってしまう。
- (患者本人、60代、男性、咽頭・喉頭、2003年版)いつ再発して悪くなるかもしれないと、ちょっと変わったことがあるとひやひやして生活している。その日、その日が不安でノイローゼになりそう。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)体調の不調を再発、転移の不安に結びつけやすく、日常生活での心の安らぎが乱される。
- (患者本人、50代、女性、子宮、2003年版)体のどこかが少しでも痛いと再発しないかといつも思う。
- (患者本人、20代、男性、悪性リンパ腫、2003年版)たまに胸痛がおこるので医師に相談するが、特に異常なし、検査する必要なしと言われているが、転移等していないかが心配。
- (患者本人、60代、男性、咽頭・喉頭、2003年版)再発が心配。口から出血があった時は再発ではないかと心配になる。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)がんの再発と転移のこと。体の調子を崩したり、どこか痛みがあると、もしかして転移したのではと思うことがある。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)転移の心配。体力低下が原因なのか肩の痛みがある。咳、発熱痛み等があると転移ではと思う。
- (患者本人、50代、男性、悪性リンパ腫、2003年版)体調がよくないときは再発でなければという思いがいつもつきまとう。
- (患者本人、50代、女性、胃、2003年版)今あまり胃の具合が良くないので、もしかして再発するか心配。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)痛みがあるときなど、転移、再発を心配する。
- (患者本人、50代、女性、胃、2003年版)体調がよくないと常に再発、転移との不安に駆られ、情緒不安定になる。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)再発に対する恐怖は常にある。体調のちょっとした変化がとても気になる。
- (患者本人、80代、女性、子宮、2003年版)いつどこへ再発するか、ちょっとの不調にも結びつけてしまい、いつももしかしてと神経を使ってしまう。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)少し胸や背中が痛くなったりすると転移しているのかなという思いが脳裏をよぎり、再発の不安はこれからもずっと続くと思う。
- (患者本人、50代、女性、胃、2003年版)胃がもたれる時やげっぷが出る時など、またがんになるのではないかと心配である。
- (患者本人、60代、女性、大腸、2003年版)再発が1番の心配事である。単なる肩こりの痛みでも転移かと心配になる。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)体の調子が少しでもおかしいと転移しているのではないか、そのことが頭から離れず、検査をしてもらって異常なしといわれるとほっとする。
- (患者本人、30代、女性、膵臓、2003年版)病気が病気だけに転移のことが心配。ちょっとした体の異変にビクビクしていることがある。
- (患者本人、60代、女性、肝臓、2003年版)傷がチクチク痛む時、また悪くなったのでないか、これでいいのか、また繰り返しがあるのでないかと不安。
- (患者本人、30代、女性、胃、2003年版)具合が悪くなるとすぐ転移しているのではないかと思ってしまいとても恐い。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)私の身の周りはがんで死亡した人が多いので、体が不調の時は再発が心配。
- (患者本人、20代、女性、悪性リンパ腫、2003年版)最初の症状が咳だったため、咳が出ると不安になったり、ちょっとした体調の崩れでも再発しないか不安になってしまう。
- (患者本人、不明、女性、卵巣・卵管、2003年版)再発の心配。少しでも体の変調があるととても過敏に反応してしまう。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)少し体調が悪いと再発ではないかと気になる。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)身体の調子が悪かったり、身体のどこかに痛みがあったりすると、再発したのか、どこかへ転移したのかと絶えず心配がつきまとう。
- (患者本人、30代、女性、乳房、2003年版)再発の心配は薄い(ない)と言われているが、患部の近くが痛むと心配である。
- (患者本人、60代、女性、肺、2003年版)頭の一点やひざの一部(老人性とは思うが)が痛かったりすると、ひょっとして転移したのだろうかと考えてしまうことが悩みである。
- (患者本人、50代、女性、卵巣・卵管、2003年版)腹痛があったりするとそれが再発のサインではないかと不安になる。再発の言葉はこれからもずっと私の人生にぴったりとくっついていく。
- (患者本人、40代、女性、胃、2003年版)体調不良の時、再発、転移の不安。
- (患者本人、50代、女性、肺、2003年版)時折どこか痛い所などがあると再発、転移の不安が頭をよぎる。
- (患者本人、30代、女性、乳房、2003年版)病期が進んでいたので、再発、転移が心配。咳をしても、頭痛がしても、肩こりがひどくなったりしてもまず、転移したのではと思ってしまう。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)体に痛みを感じたとき、必ず転移の恐怖が走る。
- (患者本人、60代、男性、口腔・舌、2003年版)また再発するのではないかという不安がある。舌に少しでも痛みがあったりすると再発したのではなど、常にがんのことが頭から離れない。
- (患者本人、80代、女性、乳房、2003年版)何かあるたびに転移ではないかと心配している。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)いつもではないが、手術した方の胸のあたりが痛んだりした時に、再発、転移のことがふと頭をかすめる。
- (患者本人、50代、女性、卵巣・卵管、2003年版)転移への不安。腹痛、体調の悪い時、もしかと不安にかられる。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)体調が悪いと転移、再発ではないかと心配になる。
- (患者本人、50代、女性、悪性リンパ腫、2003年版)再発に対する不安。少し体に変調があると病気と関連があるのかと不安になる。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)たまに傷口周辺が傷むと、ひょっとして再発かもと空想することがある。
- (患者本人、80代、男性、前立腺、2003年版)他へ転移しているのではないかという不安。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)何と言っても再発と転移の不安。加齢もあるとは思うが身体的に色々痛みや体調不良があると、やはり不安になる。
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【がん体験者の多くが再発や転移の不安を抱いている】
今回の大規模全国調査では、半分以上の方がこころの問題を抱え、不安の中で一番多かったのは「再発・転移への不安」でした。この再発・転移への不安は、病気の段階に関係なく抱く方が多いということも、調査の結果わかりました。
がんと診断されたことで、さまざまな思いが頭をよぎると思います。考えまいとしても、一人になったときや、静かな夜にふっといろいろなことを考えてしまう・・・これは誰もがいろいろな場面で体験することかもしれません。とくに、不安というのは、その対象が漠然としています。ここにあげられている再発や転移への不安も、たとえ医師が、「あなたは、初期で完全に治りますよ」と言っても、それでも不安になってしまうことはあると思います。
【ふとしたきっかけでがんを意識してしまう】
このような思いは、どんな患者さんにも起こりうることです。周囲の方は「神経質になりすぎているのではないか」とか「そんなことばかり考えてないで、元気をだしなさい」と言ってしまいがちです。しかし、がんという病気は、神経質にもなりますし、体調が変化すると、すべてがんに結びつけて考えがちになってしまうのです。だから、これは特別なことではありません。
【つらい気持ちを抱え込まない】
不安が強く、とてもつらいとき、自分の気持ちを受けとめてくれる人、家族や何でも話せる友人に、不安に思っていることや揺れる思いを聴いてもらうことも気持ちを楽にします。一人でつらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。泣いてしまってもかまいません。
また、口にしなくても、ふっと自分を心配し気遣う周囲の人々の思いが感じられたとき、一人ではない、と感じて温かい気持ちになれます。そんな時間が、ほんの少しでも気持ちを楽にしてくれると思います。
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