自分の助言集をつくる
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8千人近いがん経験者の方々の悩みや負担を調査した結果、半分以上の方がこころの問題を抱え、不安の中で一番多かったのは『再発・転移への不安』でした。この再発・転移への不安は、病気の段階、最初の診断からの年数、再発・転移の有無などに関係なく抱く方が多いということも、調査の結果わかりました。
また、最初にがんと診断され説明を受けるとき(がん告知ともいわれます)の衝撃は大きなものがあるといわれていますが、再発・転移したことがわかったときの衝撃はさらにそれを上回る衝撃があるといわれています。
考えまいとしても、一人になったときや、静かな夜にふっといろいろなことを考えてしまう・・・何か症状があれば、『がん』と結びつけてしまう、不安な気持ちになると、悪い方へ悪い方へと考えがちになってしまう・・・これは誰もがいろいろな場面で体験することかもしれません。
不安が強いとき、不安で気持ちが落ち着かない状態を繰り返したり、長く続く場合に、どうしたらよいかということについて、はっきりしたただ1つの答えというのは残念ながらありません。ただ、ご自分がこれまで同じように不安だったりつらい出来事に遭遇したとき、どうしたかを思い出してみましょう。人によっては、何かに集中することで一時的に不安を忘れることができるという人もいます。泣けるようなテレビや映画をみて、思いっきり泣いたという人もいます。スポーツをした人、仕事に集中した人、いろいろだと思います。自分が過去にどうしたかを思いだし、楽になったなと感じたことがある方法、成功したやり方を試してみましょう。
また、気持ちがどうしても落ち着かないときには、誰かにこころのつらさを話し、こころの中のつらい部分のガス抜きをしてみましょう。ご家族や親しいお友達でもいいですし、かかっている病院の相談室とか、がん診療連携拠点病院の相談支援センターでもかまいません。面と向かって話せないようでしたら、電話相談を利用してみてもよいでしょう。
具体的に今自分にできること、これから自分にできることを考えて目標をつくってみてもよいでしょう。治療の副作用への対応として○○を実行する、1日30分のウォーキングは続ける、朝の食事は必ず食べるなど、目標に大きい、小さいはありません。
![]() (1)国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先・病院を探す https://ganjoho.jp/public/index.html がん情報サービスの[相談先・病院を探す]では、全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、希少がん情報公開専門病院等の一覧が掲載されていて、さまざまな条件で検索できます。 (2)公益財団法人 日本対がん協会:がん患者・家族の支援 https://www.jcancer.jp/consultion_and_support 日本対がん協会のホームページです。『がん患者・家族の支援』のページには、看護師やソーシャルワーカーが対応している『がん相談ホットライン』、社会保険労務士によるがんと就労の電話相談などの相談に関する情報があります。詳細は、それぞれのページをご確認ください。 |
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