「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

3年以上経過したが、今後、再発・転移するのではないかという不安がある。
22 件の体験者の声があります。

助言

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【不安との折り合い】

再発の不安は、がんを経験された方のほとんどが感じています。こみあげてくる不安や恐怖が抑えられなくなり、涙を流してしまうこともあるかもしれません。それは、ある意味では、がんという病気に向き合うための、あなたのこころや体の自然な反応です。こういった不安が薄らいでくるまでは、とても時間がかかるものです。そして、いったん不安が薄らいでも何か症状があったときや、同病者の再発や訃報を聞いたときなど、生活している中でのいろいろな出来事のなかで再び強い不安を感じてしまうこともあります。
その一方で、不安とどこかで折り合いをつけて、自分らしい生き方を探し出すことができた患者さんもたくさんいらっしゃいます。

不安と折り合いをつける方法は、人それぞれ違います。それは、これまでの人生の中で、自分の中で育ててきた『強さ』の種類が、人によって異なるからです。
『恐れの対象に、毅(き)然(ぜん)として立ち向かっていくこと』は、もちろん『強さ』の一つですが、それがすべてではありません。『つらいことが過ぎ去るのを耐えて待つことができること』や、『問題から目を反らして楽しいことを考えることができること』もまた、その人のかけがえのない『強さ』なのです。

あなたの本当の強さは、なんでしょうか。これまでの人生を振り返って、大きな苦難を乗り越える時に、自分がどうしてきたか、考えてみてください。また、あなたが大切にしている人や物事を、ノートに書き出してみてください。大切な何かのためには、あなたは自分が考えている以上の力を発揮できるかもしれません。
そして、時間をあなたの味方だと考えてみてください。一般的には、時間が経つごとに、その分だけがんの再発の可能性は少なくなります。また、再発に対するあなたの不安も、薄皮がはがれるようにして、少しずつ、自然に癒されていくはずです。

もし、強い不安が頭から離れない時には、精神科医、心療内科医、心理療法士などのこころの専門家や、相談支援センター(よろず相談)や医療相談室にいる相談員に相談してみてください。話をすることで、自分がどれだけ重荷を抱え込んでいたか、はじめて気づくこともあります。誰かに助けを求めることは、あなたの弱さではなく、あなたの持つ強さの一つだと考えましょう。


 

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