自分の助言集をつくる
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今回の大規模全国調査では、半分以上の方がこころの問題を抱え、不安の中で一番多かったのは「再発・転移への不安」でした。この再発・転移への不安は、病気の段階に関係なく抱く方が多いということも、調査の結果わかりました。
がんと診断されたことで、さまざまな思いが頭をよぎると思います。考えまいとしても、一人になったときや、静かな夜にふっといろいろなことを考えてしまう・・・これは誰もがいろいろな場面で体験することかもしれません。とくに、不安というのは、その対象が漠然としています。ここにあげられている再発や転移への不安も、たとえ医師が、「あなたは、初期で完全に治りますよ」と言っても、それでも不安になってしまうことはあると思います。
このような思いは、どんな患者さんにも起こりうることです。周囲の方は「神経質になりすぎているのではないか」とか「そんなことばかり考えてないで、元気をだしなさい」と言ってしまいがちです。しかし、がんという病気は、神経質にもなりますし、体調が変化すると、すべてがんに結びつけて考えがちになってしまうのです。だから、これは特別なことではありません。
不安が強く、とてもつらいとき、自分の気持ちを受けとめてくれる人、家族や何でも話せる友人に、不安に思っていることや揺れる思いを聴いてもらうことも気持ちを楽にします。一人でつらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。泣いてしまってもかまいません。
また、口にしなくても、ふっと自分を心配し気遣う周囲の人々の思いが感じられたとき、一人ではない、と感じて温かい気持ちになれます。そんな時間が、ほんの少しでも気持ちを楽にしてくれると思います。
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