悩み

放射線治療で、口内が荒れ、いまだに味覚障害などが残っている。
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助言

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【放射線治療の副作用と味覚異常】

放射線治療の副作用は、どこの部位にどれだけの線量が当たったか、そして患者さん個人の体質や体の状況によって異なります。
口の中、のど、食道などに放射線が照射された場合、これらの細胞を傷つけ、炎症を起こし、口やのどの粘膜が荒れたり、飲み込むときの痛み、口の渇き、味がわかりにくいといったことも起こる場合があります。
これらの症状は治療の後半になるにつれ強くなります。治療が終われば徐々に改善してきます。
味覚異常は、多くの場合、放射線治療終了後3~4ヶ月で少しずつ回復してくるといわれています。

味覚を感じるには、3つのことが関係しています。
1. 味蕾
味蕾は、食べ物の味を感じる器官で、主に舌の上にあります。食べ物が口に入ると、味蕾で、甘い、塩辛いなどの味覚として感じます。放射線によって、味蕾の細胞が直接ダメージを受けることがあります。
2. 唾液
放射線を耳の下やのどのあたりにかけると、そこにある唾液腺がダメージを受け、唾液の出が悪くなって口のなかの乾燥感が出てきます。味蕾が味を感じるためには水分(唾液)が必要になります。唾液の出が悪いと味を感じにくくなります。
3. 神経
味蕾で感知された味の信号が神経をたどって脳に送られて味として感じます。

口の粘膜の荒れ、口の中の乾燥、味覚異常などは、食事に影響を与え、食べるのが苦痛になったり、食事があまり食べられずに栄養を十分とれなくなったりすることもあります。


 
【味をはっきりとさせる工夫】

食事の際に、「味がしない」、「味が薄すぎる」と感じるときには、味付けのはっきりした料理にしましょう。味付けがはっきりしている料理とは、味付けを濃くする、塩分や砂糖を多く入れたりすることだけではありません。味をはっきりさせるためのポイントを参考に工夫しましょう。

◎ だしをきかせる
塩分を増やさずに、味をはっきりさせる工夫をしましょう。
削り節を煮出した後、しばらくおいて冷ますことで、だしがよく出ます。また、シチューにバターなどの乳製品を加えたり、煮物にみりんや酒を加えたりすることで味にコクが出ます。

◎ ごま、ゆずなどの香りや、酢を利用する
酢の物にレモン、かぼす、ゆずなどを添えると酸味がよく効くようになります。
アジを素焼きにして、レモンなどをしぼって食べてみましょう。しょう油をかける時は、なるべく少量にするよう心がけます。また、片栗粉をまぶして揚げてから酢醤油につけ、南蛮風にしてみるのもよいでしょう。

◎ 食材のうまみをいかす
食材を増やすことで、具のうまみがたくさん出て味がはっきりします。
汁物を作る時は、みそやしょう油の量は普段通りで増やさずに、具をたくさんにしてみましょう。具の種類を増やしてみるのもよいでしょう。

◎ 味にアクセントをつける
味の変化が少し分かる場合には、味に変化をつけたりアクセントになるものを添えたりすることが効果的です。
からしあえ、ごまあえ、梅肉あえ、しょうが焼き、セロリやクレソンのサラダ、カレー風味など、多少の香辛料や香味野菜を用いて味に変化をつけるとよいでしょう。また、漬物などを味のアクセントにそえることも効果的です。

◎ 少し低温の料理にする
できたての温かいものを食べるよりも、少し冷めた程度の料理を食べる方がおいしく感じることがあります。
肉じゃがやシチュー、茶碗蒸しなどは、冷ましてから食べてみましょう。


 
参考になるホームページ
SURVIVORSHIP.JP がんと向きあってともに生きること
http://survivorship.jp/
『SURVIVORSHIP.JP』は、静岡がんセンターと大鵬薬品工業(株)との共同研究の成果による情報支援ツールの一つで、治療によって生じるつらさをやわらげるくふうなどの情報提供を行うサイトです。
◎抗がん剤・放射線治療と食事のくふう
抗がん剤や放射線治療中の食事に役立つメニューやレシピを副作用症状に合わせて検索、閲覧することができます。176品のレシピが掲載され、ジャンル別絞り込みでは、主食(米、パンなどの種類別)、主菜(肉、魚などの種類別)、副菜、汁物、デザートと飲み物などで絞り込みもできます。
◎抗がん剤・放射線治療と脱毛ケア
治療が体毛に及ぼす影響とその対応で構成され、かつらのつけ方やお手入れの方法、スカーフなどの巻き方は、動画で確認できます。
◎抗がん剤治療と副作用対策
抗がん剤治療の概要や吐き気・おう吐、下痢、口内炎など個別の副作用症状とその対応などについて、わかりやすいアニメーションの動画でみることができます。
◎抗がん剤治療と眼の症状
眼の副作用が起こる可能性の高い抗がん剤の種類やその症状について確認できます。
◎抗がん剤治療と皮膚障害
がんの薬物療法(従来型の抗がん剤や分子標的薬など)による発疹、爪の変化など皮膚への副作用に対する心構えや具体的な対処法などについて紹介しています。
◎抗がん剤治療と末梢神経障害
がんの薬物療法(従来型の抗がん剤や分子標的薬など)による手先・足先のしびれや感覚が鈍いなど末梢神経への副作用に対する心構えや具体的な対処法などについて紹介しています。
◎抗がん剤治療と口腔粘膜炎・口腔乾燥
抗がん剤治療による口腔粘膜炎・口腔乾燥について覚えてもらいたいこと、やわらげるためのケアについて紹介しています。
◎放射線治療と口腔粘膜炎・口腔乾燥
口の周辺に放射線治療を行う際に起こる口腔内トラブルのうち、口腔粘膜炎と口腔乾燥に重点を置き、その「つらさ」をやわらげるためにできること、療養生活を送る上で覚えておいてもらいたいことを紹介しています。
◎抗がん剤治療による骨髄抑制と感染症対策
抗がん剤治療によって起こる「骨髄抑制」の症状や治療法、日常生活での注意点についてご覧いただけます。
◎がんで「こまった」がんを「知りたい」
「胃がんにかかったご主人を支える奥さまのブログ」という架空のストーリー仕立ての設定で、胃がんの患者さんやご家族の悩みにそって、助言も合わせてみることができます。
◎がん手術後のリンパ浮腫(ふしゅ)
上肢リンパ浮腫(ふしゅ)・下肢リンパ浮腫(ふしゅ)それぞれについて、概要や対処法について、映像と音声で見ることができます。
◎胃を切ったら~胃切除後障害と上手に付き合うために~
胃切除後におこってくるダンピング症候群、逆流性食道炎などの障害とその対策、ご自宅での療養生活についてなど、静岡がんセンターで実施された患者・家族集中勉強会での講演のビデオをみることができます。
◎乳がん術後の下着・パッドのアドバイス
乳がん術後の下着・パッドについて、選び方や身近にある物を工夫していくコツや知識を紹介しています。

 
【味覚障害と亜鉛】

食べ物の味を感じる味蕾は、味細胞が集まってできています。この味細胞は新陳代謝が活発で、約10日で新しい細胞と入れ替わりますが、そのときに亜鉛などの微量の成分が必要になります。そのため、亜鉛が不足すると、味覚障害の原因となるとも言われています。

亜鉛の多く含まれている食品を摂ることで、症状緩和が期待されることもあります。
味覚に亜鉛が関与していることはわかっていますが、味覚障害を亜鉛で改善できるという科学的根拠は未だ定かではありません。

亜鉛は普通の食事で十分摂取が可能です。けれども、食事の量が減ったり、インスタント食品などにより食事が偏ったりすることで、亜鉛が不足してしまうことがあります。

亜鉛は、魚介類、肉類、豆類、野菜、海草、種実類などに多く含まれています。
亜鉛を多く含む食品には、以下のようなものがあります。
◎主食系 玄米 そば マカロニ
◎主菜類 牡蠣(かき) うなぎ カニ缶 レバー 豚肉
鶏肉 牛肉 卵黄
◎その他 チーズ ココア 抹茶 たけのこ とうもろこし そら豆


 

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