「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

食後の胃の痛みやつっぱりが続き、食べ方が早いのがなおらず気になった。
1 件の体験者の声があります。

助言

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【新たな食習慣を身につけていく】

これまでの食習慣を見直し、新たな消化能力にあわせた食習慣を身につけていくことが大切になります。これまで意識せずに行ってきた「食べる」ことを意識的に変えていきましょう。また、もともとの食習慣、生活習慣、消化機能、手術範囲や術式も異なりますから、術後の経過は全ての方が同じ訳ではありません。食べるスピードのとり方や一度に食べられる量なども異なってきます。
ただ、基本は、「少しずつ」、「よくかみ」、「分けて」食べることです。

食べ物を消化するということは、食べ物を口に入れたときから始まります。胃を切ってしまうと、食べ物が胃のなかでよくまぜあわされ消化していく働きが落ちるということですから、そのはたらきをどこかで補っていく必要があります。
口の中で、よくかむことで食べ物は小さくなり消化されやすくなりますし、唾液のなかの酵素も消化を助けます。食べ物が小さくなれば消化管を通りやすくなりますし、唾液の酵素で消化をサポートできます。特にこれまで、早食いやほとんど丸呑みしていた人は、上記のことを特に意識して行っていきましょう。


 
【食事の環境を整えてみる】

よく噛んで、ゆっくり食事をすることの大切さを理解し、例えば「一口につき30回かむ」と意識しても、食習慣は長年かかって身についたものなので、いつの間にか元通りになってしまい、修正しにくいものです。そこで、意識化だけでなく、食事の環境を整えてみましょう。
周囲が騒がしいと、気持ちが急いて、食事のスピードが速まりがちです。食事のときに、早いリズムの音楽や、激しいテレビ番組は控えましょう。
一緒に食事をする人の食事のスピードに合わせて食事をすることも、ひとつの方法ですが、日常化すれば効果がないとも言われるので、短期の対策になります。
食器の数を増やすことは、食器を持ち替えるなどの動作が増え、視覚的にも楽しめるため、食事のスピードを抑えるのに有効です。一品量と一口量が把握しやすいと、消化機能と食事内容の両面から、自分にあった食事を調整しやすく、5、6器が適当だと思います。


 

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