自分の助言集をつくる
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口のなかや喉の手術を受けると、食べ物をかみ砕いたり、まぜたり、飲み込んだりすることが困難になる場合があります。例えば、咽頭部の手術を受けた場合、鼻に逆流したり、むせたりすることがあります。
飲食物を飲み込むというからだの仕組みは複雑です。飲食物が咽頭に入ると、鼻、気道との通路がふさがれ、食道が開いて胃に送り込まれていきます。この複雑な協調運動のどこに原因があるかによって、対処法は異なります。
咽頭筋の収縮が不十分であれば、あごをひくと飲み込みやすくなります。一方、食べ物を後方に送り込む舌の力が弱いときには、あごを上げるとよいです。
姿勢のほか、食物の形態も飲み込みに関係します。サラサラしたもの、あるいはドロドロしたもの、どういった飲食物が摂りやすいかは、患者さんご自身がよく把握されていると思います。
軟らかいものから摂り始め、術前と同じような食事が摂れるようになるには、数ヶ月かかるとされています。ただし、固いものや大きなものは飲み込みにくさが続くようです。患者さんやご家族のなかには、退院後「しばらくは、食べたいもの、食べやすそうな食材を選んで、調理法も工夫して、試行錯誤だったが、だんだん分かってきた」と話される方もいます。
数ヶ月経っても、食事の飲み込みに困られているなら、担当医に相談して下さい。飲み込みに関するリハビリの専門家として、言語聴覚士がいる病院もあります。原因別に、食事のときの姿勢や、飲み込むコツを教えてもらうとよいでしょう。
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