「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

放射線治療の影響と思われる下痢があり、腹痛や腹部不快感にも悩まされた。
6 件の体験者の声があります。

助言

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【放射線治療による下痢】

お腹(腹部、骨盤内)に放射線をあてると、腸の粘膜が傷ついて、下痢が起こることがあります。多くは、放射線治療を始めて、2~4週後に起こります。
下痢の程度によって、整腸剤や下痢止めを使います。
排便後は、肛門周囲を洗浄して清潔に保つようにしましょう。
下痢の状態(色、硬さ、回数など)と食事の記録をつけておくと、食事を見直したり、医師や看護師に自分の状態を伝える際に役立ちます。


 
【室温程度の水分やカリウムを十分にとる】

下痢の症状があるときは、脱水症状が起こりやすくなります。また下痢によって水分と一緒にカリウムも排出され、カリウム不足が生じ、全身に脱力感を感じることがあります。積極的に水分や電解質を摂りましょう。水分量の目安は、普段よりも多い量、一日にコップ8~10杯ぐらいです。水やお茶だけでなく、電解質を含んでいるスポーツ飲料なども摂りましょう。
熱すぎたり、冷たすぎるものは、腸の運動を活発にするため、室温程度のものがよいでしょう。


 
【低脂肪でたんぱく質が豊富な食品の摂取を心がける】

油っぽい料理、糖分を多く含む料理やお菓子などは、腸に負担をかけます。食物繊維を多く含む生野菜は、腸のぜん動運動を活発にし、症状を悪化させるおそれがあるので、なるべく控えて、低脂肪、たんぱく質の摂取を心がけましょう。

◎低脂肪でたんぱく質が豊富な食材
たまご、豆腐、鶏肉、はんぺん、白身魚など

◎控えたほうがよいもの
 ○繊維が多くかたいもの:ごぼう、れんこんなど
 ○油っぽい料理:揚げ物、ウナギの蒲焼きなど
 ○腸内で発酵しやすいもの:ガム、豆類、キャベツ、さつまいも、くりなど
 ○刺激物:香辛料、アルコール、炭酸飲料、カフェイン飲料など

食事を再開するときは、胃腸に負担が少ないものを少量から始めましょう。お腹の調子をみながら徐々に戻していきます。野菜は汁ごと食べられるスープや汁物にするなど、調理法も工夫してみましょう。


 

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