「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
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悩み
肺の手術後、歩行時、階段昇降時、体を動かした時、会話時などに息切れし、息苦しいことがある。
20 件の体験者の声があります。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)歩行時、息切れすること(肺活量2,000)が1番の悩み。
- (患者本人、50代、女性、肺、2003年版)手術後の背中の痛み、息切れなど身体的苦痛に悩む。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)肺がんで片側肺なしのため、1番好きなゴルフができなくなった。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)後遺症により呼吸困難で悩む日々。
- (患者本人、70代、女性、肺、2003年版)呼吸困難のため対話や歩行に悩む。
- (患者本人、70代、女性、肺、2003年版)手術したところの痛みと、呼吸が苦しくなることに悩む。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)肺がんの手術後、横になったり座っていれば大したことはないが、少し軽い作業や上り道を歩くと息切れがあり、それを主治医に聞いてもはっきり良いとも悪いとも言ってもらえないことに悩む。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)現在、歩行時、上り坂、特に階段がきつく、40-50段の階段では途中で2回休憩する状態で、年齢の関係もあるかと思うが、もう少し楽にならないかと悩んでいる。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)外出、自転車などは無理で、息が切れ、歩くことも短距離しかできない。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)自転車などは無理で息が切れてしまう。歩くのは短距離しかできない。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)呼吸するとき息がはずんで困ったが、今は少しずつ良くなっている。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)重たいものを持ったりすると息切れをおこすが、注意すれば日常生活は困らない。
- (患者本人、50代、男性、肺、2003年版)右上葉部の切除で、腕が思うように上がらずきつかった。肺活量が相当減ったので階段の昇降に負荷がかかり体がだるかった。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)退院後一人暮らしをしていると、呼吸困難や歩行困難で、この先どうなるのか非常に心配であり、眠れないことがしばしばで、睡眠薬を服用するようになった。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)退院後、1人暮しをしていて、呼吸困難、歩行困難の状態。この先どうなるか非常に心配で眠れないこともしばしばある。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)肺活量が少なくなったので、多少の息切れがあり残念だ。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)友人と共に歩く時、相手の歩行速度に合わせて歩いた時、酸素不足になって気持ちが悪くなってしまい、酸素量の不足をどのようにして対応するか悩んだ。
- (患者本人、不明、不明、肺、2003年版)息が苦しい。
- (患者本人、不明、不明、肺、2003年版)息が苦しい。
- (患者本人、50代、女性、肺、2003年版)術後8ヶ月が経ち、初期のため大きめにがんを切除されたが、肺の部分が引っ張られたり、変な咳が出たり、少し急いだりすると息遣いが荒くなり、今までの健康なときのようにはいかないので手術が良かったのか悪かったのか今になって悩む。
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【呼吸の働きにあった生活をする】
肺は、体内に酸素をとりこみ体外に二酸化炭素をだす、つまり換気の働きをしています。肺切除により、換気をする面積が減少します。活動のエネルギーを作り出すには酸素が必要で、十分でないと息切れなどがみられます。
エネルギーの消耗を防いで、効率のよい呼吸を行い、残された呼吸の働きにあった生活をすることが大切です。
息切れや息苦しさなどの症状は、階段昇降や重い物を持ったときなど運動量の多いときに自覚する人もいれば、入浴、腕を上げる動作でも出現する人がいて、その人の呼吸機能や体力、合併症などによって異なります。
動いていて、息切れ、呼吸困難感があれば、休憩をとり、無理をしないようにしましょう。
しかし、活動せずに安静にしてばかりいると全身の筋肉が低下してしまいます。呼吸に関係する筋肉の維持のためにも、適切な運動を続けることが大切です。それぞれの患者さんに適した運動の量や内容については、担当医にご相談ください。
日常生活では、様々な場面で支障が生じると思います。例えば、重い物が持てないことにより、買い物や力仕事、趣味などに制限があるでしょう。息切れなどの症状、創(きず)の痛みなどによる疲労感と不安から、術後、活動の楽しみが減っているかもしれません。けれども、生活の仕方を工夫することで、新たな楽しみや目標が見つかると思います。
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