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抗がん剤副作用による吐き気のため食欲がなかった。
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【抗がん剤による吐き気・おう吐】

吐き気・おう吐は、おう吐中枢への刺激や、消化管粘膜の作用により起こります。緊張・不安など精神的な面や、不快なにおい・音・味覚などが誘因となることがあります。
人によって、吐き気・おう吐症状の有無や程度は様々です。「治療=吐き気・おう吐」というイメージをあまり強くもたないようにしましょう。
吐き気・おう吐が起こるパターンを知り、「いつ、どのような時に吐き気やおう吐が生じるのか」に注意し、比較的調子の良い時に食べるようにしましょう。


 
【吐き気やおう吐に対する工夫のポイント】

吐き気やおう吐に対する工夫のポイントを7つ紹介します。

<工夫のポイント>
1. 吐き気・おう吐のパターンから、タイミングをみて食べる
2. 少しずつ数回に分けて食べる
3. 胃への負担の少ない食品を選ぶ
4. 治療前に軽く食事、治療後数時間は固形物をひかえる
5. おう吐がある場合、1~2時間食事をひかえる
6. おう吐がある場合、水分やカリウムなどの損失を考慮して補給する
7. 食べ物のにおいや環境に配慮する

これらについて、具体的には、以下のような工夫をしてみましょう。


 
【吐き気・おう吐のパターンから、タイミングをみて食べる】

どういうときに吐き気やおう吐が起こるかを考え、その状況に沿った方法を試みましょう。

1. 食事前
食事の前に、レモン水や番茶などでうがいをすると、おう吐の予防になります。

2. 調理しているとき
冷凍保存や惣菜を活用して、調理時間を短縮してみましょう。また、家の人に調理してもらうのもよいでしょう。

3. 食事をしているとき
ゆっくりと食べましょう。また、室温程度の料理を食べましょう(少し冷ますとにおいが減ります)。

4. 食事のあと
食後2時間は仰向けに寝ないようにし、身体を衣類で締め付けないようにします。また、食後はゆっくりとくつろぎましょう。


 
【少しずつ数回に分けて食べる】

吐き気がある時は、一度にたくさんのものを飲んだり食べたりせずに、少しずつ何回かに分けて食べるとよいでしょう。サンドイッチやおにぎり、寿司など1口サイズに小さくして食べることをおすすめします。
また、食べる時には、よくかんでゆっくりと時間をかけて食べることも大切です。

○ おむすびやおかずを小分けにするなどして、冷蔵庫や冷凍庫に入れておくと、食べたい時に電子レンジで温めれば、すぐに食べられます。また、気分のよい時に作り置きしておくとよいでしょう。
○ 大きな器にたくさん盛り付けてしまうと、「こんなに残してしまった・・・」とか「これだけしか食べられなかった・・・」などと思ってしまうので、少しずつ盛り付け、いろいろな種類を用意してみるのもよいでしょう。


 
【胃への負担の少ない食品を選ぶ】

胃の中に食べ物が長くとどまっていることで吐き気をもよおしたり、おう吐によって消化・呼吸の動きが低下したりすることがあります。そこで、なるべく胃の中にとどまっている時間が短い食べ物(炭水化物など)を中心にとり、胃への負担を軽くしましょう。
また、消化があまりよくないものや繊維の多い野菜、脂質などは控えましょう。

1. 食べやすく、栄養をとりやすいもの

(1) 主食を変えてみる
米は、炭水化物を多く含んでいますが、炊きあがる時などのにおいで吐き気を感じることがあります。そんな時は、主食をパンに変えてみましょう。パンは、小麦粉からできていて米と同様に炭水化物を多く含み、調理をしなくてもよいので手軽に食べられます。パンを選ぶ時は、なるべくバター(脂質)の使用が少ないものを選ぶとよいでしょう。また、その他にはそうめん、スパゲティ、そば、うどんなどもおすすめです。

(2) くだものを利用する
食事だけにとらわれず、くだものも食べてみましょう。くだものの中でも、バナナ・りんご・キウイフルーツ・パイナップルなどは、炭水化物を多く含んでいます。缶詰で市販されている、桃・みかん・さくらんぼ・パイナップルなどを手軽に利用してみるのもよいでしょう。

(3) シリアル食品を利用する
シリアル食品は、とうもろこし・米・大麦・小麦など炭水化物が多く含まれているものを主原料としていて、器に入れて牛乳や豆乳、ヨーグルトなどをかければすぐに食べることができます。シリアル食品の中には、特定の栄養分を強化したものもありますので、手軽に利用してみるのもよいでしょう。

2. 控えたほうがよいもの

繊維の多い野菜 : たけのこ・ごぼう・れんこん・ふき
香りの強いもの : ウド・セリ・にんにく・セロリ
消化があまりよくないもの : きのこ類・こんにゃく・脂肪の多い肉


 
【治療前に軽く食事、治療後数時間は固形物をひかえる】

治療時には満腹でも空腹でも良くなく、胃の中に少し物が入っているくらいが、吐き気やおう吐を起こしにくい最も良い状態と言われています。

<治療当日の食事>
○ 治療の開始時刻に合わせ、朝食を少なめに摂るか、あるいは朝食は普通にとり昼食を抜くなどの工夫をしましょう。
○ 治療後数時間は固形物を食べることを控え、身体を楽にしていましょう。
○ 部屋の空気を入れ換えたり、音楽やテレビをみたり、好きなことをしながら気分転換をして、気持ちを落ち着かせましょう。


 
【おう吐がある場合、1~2時間食事はひかえる】

おう吐がある場合、消化管(食道や胃、腸など)の粘膜が過敏になっていることがありますので、1~2時間食事を控えてみましょう。
気分が悪く吐き気がある時は、だれでも食べられないものです。
「吐くのが嫌だから食べない・・・」 「食べると吐いてしまうから食べない・・・」と、食べることを自分で否定せず、食べられそうな時に食べれば良いと心にゆとりをもって、食べる気持ちを忘れないことが大切です。

◎ 患者さんの声
患者さんが食べ始めるきっかけとなったものは、ゼリー、フルーツ、シャーベット、ヨーグルト、スープ、レモン水、氷、乳酸菌飲料などです。


 
【おう吐がある場合、水分やカリウムなどの損失を考慮して補給する】

おう吐がある場合、水分と一緒に胃液などに含まれている電解質(カリウム、ナトリウムなど)も体外に排出されてしまいます。
多量に水分や電解質が失われると、脱水症状を起こすこともあるので、食事がとれない時やおう吐が続く時は水分をこまめにとりましょう。

水分をとりやすいもの
清涼飲料水(炭酸飲料・果汁飲料・茶系飲料など)、スポーツ飲料、お茶、水、スープ、みそ汁、アイス、栄養バランス飲料
※ 牛乳やみかんなどの柑橘系のジュースは、おう吐を誘発しやすいので控えましょう。
また、イレッサ服用中は、グレープフルーツジュースは控えてください。

<おう吐したときには・・・>
○ おう吐した時は、吐物を誤って気管に飲み込んだり、窒息を起こしたりしないように顔を横に向けます。また、吐物は速やかに片づけてもらいましょう。
○ 意識がはっきりしている時は、うがいをして不快感を軽減しましょう。レモン水や冷たい番茶などを使うと口の中がさっぱりします。


 
【食べ物のにおいや環境に配慮する】

吐き気やおう吐は、見た目やにおいなどが原因で起こることもあります。生活環境や調理方法なども、工夫してみましょう。

◎ 家・部屋などの生活環境で気になるにおい
(汗、たばこ、芳香剤、化粧・香水、ペット、家庭のごみ)

○ 窓を開けて空気を入れ換えたり、音や光の刺激をおさえたりしましょう。
○ たばこや香水などにおいの強いものは、できるだけ控えるように家族みんなで協力しましょう。
○ 花や芳香剤などの香りも気分によっては気になることもありますので、香りの強いものは控えましょう。

◎ 食べ物で気になるにおい
(ご飯の炊けるにおい、魚の生臭さ、具材の種類が多い煮物)

○ ご飯の炊けるにおいや粥のにおいなどは、吐き気を増強させることがあるようです。ご飯は冷凍保存して食べる時に電子レンジで温めると、においをおさえることができます。また、どうしても気持ちの悪い状態が続く時には、主食をパンやめんに変えることをおすすめします。
○ 魚・野菜の煮物で具材の種類が多いと、においが混ざり合い、吐き気を起こしやすくなります。また、味が薄いものも吐き気を増強させることがあるので、だしを効かせたりなど味をはっきりさせる工夫が必要です。


 

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