自分の助言集をつくる
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直腸、肛門を温存できるかによって排便の障害が異なります。
肛門が温存できない場合には、人工肛門(ストーマ)を造設しますが、医療の向上により、直腸がんの手術でも肛門を残す術式が可能になってきました。しかし、便をためておく働きをする直腸が短くなるので、排便回数が多い、一回の排便量が少ない、便意が我慢できないなどが起こります。
排便の回数は、術後6ヶ月から1年くらいで徐々に改善します。食事や運動など生活のなかで排便のリズムを整えるようにしましょう。食事は、栄養のバランスのよいものを摂るとよいでしょう。アルコール、コーヒー、辛いものなどの刺激物、冷たいものの摂りすぎは、腸の働きを活発にするので控えましょう。
排泄は、体の調子やこころの状態を反映します。精神的な緊張があると、腸の運動が活発になります。また、周囲の環境の変化にも影響されます。
よく行く場所とその経路のトイレの位置、電車の駅でのトイレの位置(目的地まで行く前に、トイレに行きたくなることもあるので、そういうときにあわてないように事前に経路の駅のトイレの位置を把握しておくと安心でしょう)などを調べておきましょう。また、初めて行く場所では少し時間にゆとりをもって早めに出て、まずトイレの位置を確認しておくとよいでしょう。調べるのは大変かもしれませんが、事前に知っておくと、あわてずに対処できます。また、安心のために、手持ちのバッグなどに、もしもの場合の替えの下着を入れておくのも一案です。
頻便になると、肛門周囲がかぶれやすくなります。また清潔を保つためにもできるだけ温水洗浄便座などを使用しましょう。
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