「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
「がん相談支援センター」をご利用ください。
悩み
よく眠ることができず、睡眠薬を使わなければいけないこともある。
14 件の体験者の声があります。
- (患者本人、60代、男性、膵臓、2003年版)手術付近の「鈍痛」が消えず食事後が苦しい。夜十分睡眠がとれないので安定錠を飲んでいる。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)寝付きはよいが、早く覚醒してしまい睡眠時間が短い。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)夜眠れないことが悩みである。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)手術は良い方向に進んだが、7ヶ月半ばかり食欲がなく体重が10kg位減り、夜も眠れないので、どうなってしまうのかと不安だった。一粒を半分にし、それをまた半分(4分の1)にして睡眠薬を飲み続けたが、現在ではいらなくなり、一安心である。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)睡眠がとれず色々不安なことばかり考えてしまう。
- (患者本人、70代、女性、甲状腺、2003年版)3回目の術後から頭痛(耳鳴り)、後頭部から全身の筋肉が萎縮していくようでロボットのようになり、ひきつったりで神経ブロック、電気針治療等を受けた。神経の集中する首を3回も手術したり照射したりで命令系の神経が痛み、現在も耳鳴り、不眠、筋肉痛がある。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)退院後、1人暮しをしていると、呼吸困難の上歩行困難で、この先どうなるか非常に心配で眠れない事もしばしばあり、寝る前にデパス1錠(0.5mg)を飲むようになった。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)睡眠不足。
- (患者本人、60代、男性、口腔・舌、2003年版)退院後、いつ再発するかが1番の悩みになり、眠りが浅くなった。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)だるく、気力もわかず、いつも体が疲れていて元気がない。睡眠薬を飲まないと眠れない。
- (患者本人、50代、女性、軟部組織系、2003年版)眠れない。ドキドキ感、手足のしびれ、便秘がある。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)乳房温存手術後、全摘術をし、ようやく退院した2日後、片方の乳房にしこりを見つけ即摘出した。膿胞ではあったが地獄をみるようで、それから眠れない日が続き、気持ちは落ち込み不安な日々が続いた。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)体も元気を取り戻した時、ひどい不眠症に陥った。がんになったこと、心が受けとめるのに時間がかかったということだと思うが、今はもう治っている。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)不眠症になってしまった。
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【睡眠の変化】
高齢の方の場合、日中のエネルギー消費や運動量が少なくなるために、身体が必要とする睡眠の量が減ります。また、夜間のトイレの回数が増えて目が覚め、睡眠が浅くなります。年齢を重ねるにつれ、睡眠の量と質が変化するのは、自然なことだといえます。
睡眠時間についても、個人差があります。睡眠時間にこだわりすぎるとかえって睡眠が浅くなる場合が多いようです。
【よい睡眠をとるために】
「眠れない」というのは、なかなか寝つけない、夜中に何度も目が覚める、早く目覚めてしまう、熟睡感がなく日中だるいなど、いろいろな型が考えられます。
よい睡眠をとるためのポイントをまとめました。
○規則正しい生活を送る(食事、運動など)
○起床後なるべく早く日光を浴びる
○静かで落ち着いた寝室に整える(音、光など)
○睡眠時間、就寝時間にこだわりすぎない
○睡眠を妨げるカフェイン、アルコール、ニコチンなどの摂取を控える
○自分にあったリラックス法をみつける
生活リズムにメリハリをつけることが大切です。外出の少ない生活や入院などにより、日中の活動量が不足していると、睡眠にも影響します。
また他に、身体の痛み、不安や緊張などがあると睡眠が妨げられます。原因や問題にあった対応をしていく必要があります。
睡眠薬は、医師の指示で正しく使えば安全です。「くせになる、だんだん効かなくなって量を増やさないといけない」というのは誤解です。担当医とよく相談してみましょう。
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