自分の助言集をつくる
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便秘は抗がん剤治療の影響で腸自体が障害されて、内容物が通りにくくなったり、腸の運動が弱くなることで起こります。また、水分摂取量の不足や運動不足、精神的ストレスも影響します。
*腸閉塞が原因となっていることもあります。症状がひどいときは、担当医にご相談ください。
<工夫のポイント>
○食物繊維を多く含む食品をとる
○水分補給を心がける
○高脂肪の食品をひかえる
○乳酸菌を含む食品をとる
○体を動かすことを心がける
食物繊維は水分を多く吸収し、便をやわらかくして、便通を整えます。また、食物繊維を多く含んだ食物をとることによって、ビタミン・ミネラルも補給されます。
胃腸の弱い人は、食品をやわらかく煮たり、しっかりかんだりして、胃腸の負担を減らしましょう。
ご飯を主食とし、豆類や野菜を献立の中に入れるとよいでしょう。また、腸内で発酵しやすいものや刺激物を少し取り入れてみるのもおすすめです。
○大豆は腸内で発酵しやすく、ガスを発生させて腸管に刺激を与えてくれます。また、納豆は、納豆菌により腸の働きを強めます。
○いも類は、食物繊維が豊富で腸内で発酵しやすい食品です。
○こしょう、唐辛子など少量の香辛料は、腸管に刺激を与えてくれます。
○酢も腸を刺激しますので、調味料として使ってみるのもおすすめです。
水分を十分にとらないと、便がかたくなって便秘になります。食事以外にも、こまめにお茶を飲むなどして、水分補給を心がけましょう。
朝起きがけに冷たい水や牛乳を飲むことは、水分補給だけでなく、消化管にも刺激を与え便通をもよおしやすくなります。ただし、牛乳で下痢を引き起こす体質の人もいますので注意しましょう。
脂肪には、便をやわらかくし、腸管内のすべりをよくする働きがあります。脂肪が分解してできた脂肪酸は、腸壁を刺激するので便秘には適した食材といえます。
ただ、肉類には食物繊維がほとんど含まれていないので、肉中心の食事では、腸の働きが鈍くなってしまいます。
乳酸菌は、腸の中で乳酸や酢酸を作ります。乳酸や酢酸が腸管を刺激し、腸のぜん動運動を活発にすることで、便秘を防ぐことができます。同時に乳酸や酢酸には、大腸菌の有害細菌(悪玉菌)の発生を抑え、腸内環境を整える働きもあります。
乳酸菌を含む食品で手軽に摂取できるものとしては、ヨーグルトや乳酸菌飲料、漬物などがあります。
便秘には運動不足も大きく影響します。ラジオ体操や散歩など体を軽く動かすことを心がけましょう。
腹部のマッサージをすると腸の働きが活発になります。
<やり方>
1.仰向けに寝ます
2.おへその周りを時計回りに、円を描くようゆっくりと両手で20回から30回程度さすります
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