「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
「がん相談支援センター」をご利用ください。
悩み
担当医がたびたび替わって不安だった。
9 件の体験者の声があります。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)手術の前日まで担当の医師がわからず、わかった時には若いインターンのような先生だったので不安でいっぱいになった。最初の先生がすぐ転勤でいなくなり、この3年間に定期的に診察を受けた先生が現在4人目であり、不安だ。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)私が病気になってから、2年で3人も医師が交代されたので心配だった。
- (患者本人、70代、女性、大腸、2003年版)主治医が転勤等により3年で4人も替わり、不安である。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)担当医が1年で4人も替わった。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)手術後1年次で信頼していた先生が転勤した。病院の都合とはいえ1ヶ年位の間に5人も替わり、最後の先生まで入れると6人替わった。6人目の先生と話をしていたら、外科スタッフ9人のうち一度に6人が転勤とのことで、びっくりしたと同時に、患者のことを何も考えていないのではと思った。患者はやはり信頼できる先生が必要。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)定期検査で主治医が替わるのが不安。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)毎年担当医が替わり不安であった。また担当医が研修医(経験上)であったことも悩んだ。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)外来の先生が度々替わるのでちょっと不安である。
- (患者本人、50代、女性、子宮、2003年版)術後5年ほど経つが、最初の主治医から3人目の先生になった。3、4ヶ月に1回の検査で会うが、打ち解けて話ができない。
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【新たな信頼関係を築いていくこと】
担当医がかわると、患者さんはどうしても以前の医師と比較してしまうと思います。前の医師と強い信頼関係で結ばれていれば、不安を覚えることもあります。
現実として、担当医が転勤してしまう事実は変えようがないとしたら、気持ちを切り替え、これから先、新しい担当医と信頼関係を築き、何でも相談できる関係になるために、行動してみましょう。
新たな医師との出会いが、強い信頼関係をもてる人間(担当医)との出会いになるという可能性もあります。
最初は、患者さんも緊張してしまい、診察時の医師の一挙一動に敏感に反応してしまうかもしれませんが、担当医も、引き継いだ患者さんを一生懸命みていくつもりのはずです。今までの担当医ともはじめから、今のような関係にはなかったと思います。そのときのことを思い出しながら、良い関係を築いていってください。
【サポーターは担当医だけではない】
あなたのサポーターは医師1人ではありません。担当医がかわっても、看護師や他の医療スタッフなど、あなたのこと、あなたの病気や治療のことをよく知っている人もたくさんいると思います。新しい担当医との関係に最初の1歩が踏み出せないようでしたら、こういったあなたのサポーターに相談してみましょう。
悩みの種類によっては、直接かかわっている担当医とか、外来通院中であれば、外来の看護師のほうがよいかもしれませんが、気持ちが落ち着かないときなどは、相談窓口を利用することもできます。かかっている医療機関にも、相談窓口があるかもしれませんので、1度聞いてみられるとよいでしょう。また、各都道府県のがん診療連携拠点病院(厚生労働省が指定)の『相談支援センター』にも、相談窓口があります。
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