自分の助言集をつくる
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医療者とうまくコミュニケーションをとっていくためには、あなた自身が積極的に働きかけることや、短い時間であっても、医療者と向き合う時間を有効に使っていく工夫をしていくことが大切です。
最近では、がんの治療も通院で行う治療が増え、また入院が必要な場合であっても、以前に比べ入院期間自体が短くなっています。特に、外来診療では1人あたりの診療時間も短いと感じることが多いかもしれません。また、入院の時であれば、検温などで定期的に患者さんのベッドサイドに来ていた看護師も、外来診療では人数も少なく、なかなか話しかける時間がないと感じることでしょう。
そこで、あなた自身ができることをまず始めてみましょう。
1. 事前に整理し、箇条書きメモで整理しておく
疑問点や不安な点などを事前に整理し、箇条書きでメモしてみましょう。箇条書きにする際は優先順位をつけ、優先順位にそって医師に伝え確認しましょう。外来の場合は、1回の診察時には多くても2-3個くらいまでの質問がほとんどかもしれません。ただ、同じ2-3個であっても、事前に準備していないと、その時点で気になったことを思いつきで聞いてしまい、大事なことを聞き漏らしたり、分断するような聞き方で全体の流れや全体像の理解にはつながらないことのほうが多いと思います。メモにしておくことは、診察前に予習をして頭を整理しておくことにもなります。
2. 伝えること
メモを箇条書きにしておくのは、重要なことを相手に伝え理解してもらうための下準備です。伝えたいことを相手にわかるように話をするのは簡単なようで難しいことです。
話をするといっても、いろいろな意味があります。確かに、医師や看護師と病気や治療の話ではなく、日常生活のことやプライベートなことなどを話す機会もあるでしょう。ただ、必ず医師と患者は病気や治療以外の話もしなければいけないというわけではありません。
不安が強かったり、こころが不安定になったときも、担当医よりもこころの専門職や看護師のほうがあなたの気持ちが楽になるのをお手伝いできるかもしれません。あるいは相談員がゆっくり時間をかけてあなたの話を聴いてくれるかもしれません。
場合によっては、同じ病気の患者さん同士でお話するのが一番気持ちが楽になったり、細かい日常的な工夫のヒントをもらえたりすることがあります。
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