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セカンドオピニオンを受けることは、決して担当医との信頼関係を壊すことではありません。治療を受けるのはあなた自身ですから、どこでどういう治療を受けるにしても、あなた自身がその治療を十分理解して、納得して治療を受けることが大切です。ですから、セカンドオピニオンを受けたいという意思があるとしたら、きちんと担当医に伝えましょう。
言い出しにくいから内緒でと思う方もいらっしゃいますが、まず言えることは、内緒にすることこそ信頼関係を損なうものです。また、内緒と言うことは、その患者さんの病気や現在の担当医に提示された治療の情報は、患者さん自身の言葉だけになります。客観的な情報がないままセカンドオピニオンを受けることになってしまいますし、患者さんが間違った理解をしたまま、セカンドオピニオン先の医師に伝える可能性もあります。これは患者さん自身にとって、セカンドオピニオンを受ける利点を低下させることにもなります。
また、多くのセカンドオピニオンを実施している病院では、必要な資料として、担当医からの診療情報提供書(紹介状)や検査の資料が必要になります。診療情報提供書には、患者さんの病気の経過や診断、現在までの治療、現在の病気の状態などに関することが要約して書いてありますので、通常カルテは不要です。
セカンドオピニオンを受ける際には、担当医に「セカンドオピニオンを受けたい」とはっきりと申し出ることと、セカンドオピニオンは病院を移るのではなく、他の医師の意見を聞くことであることをよく理解しておくことが大切です。
もし、セカンドオピニオンを受けた病院での治療方法を選択しようと決心したら、その旨を現在の担当医に伝え、改めてその病院を受診するようになります。最初から病院を移るつもりの場合は、セカンドオピニオンではなく、転院として担当医に申し出ることになります。
セカンドオピニオンというのは、直訳すると『第2の意見』で、『診断や治療方針について、現在の自分の担当医以外の医師の意見を聞き、参考にすること』をいいます。
これは、
◎ 担当医に診察や治療方針の説明を受けたが、どうしたらいいか悩んでいる
◎ いくつかの治療法を提示されたが、迷っている
◎ 他の治療法がないか知りたい
などの場合に、ご自身が納得して治療を選択し受けるために、他の医師の意見も聞いてみるという方法です。
セカンドオピニオンを受ける効果は、次のようなことが考えられます。
○ 現在の担当医の診断や方針について、他の医師に再確認することで、納得して治療を受けることができます。
○ 現在の担当医の提示する治療法以外の治療法の情報を得ることもあります。
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