自分の助言集をつくる
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がんと診断されたとき、再発や転移を告げられたとき、治療でつらいと感じたとき、何か症状がでたときなど、がんと診断された後は、ふと先行きのことを考え不安になります。考え始めると、どんどん悪い方へと考え込んでしまいがちです。
こういうときは、まず今の状況に考えを切り替え、今しなければいけないことをどうしていったらよいか考えてみましょう。たとえば、治療を受けるときに最善の体調で受けるためにどうしたらよいかとか、治療を受ける際の仕事や家事の調整をどうしたらよいかなどです。あるいは具体的な目標をたててもよいと思います。漠然とした先行きではなく、今の状態を理解し、今眼の前にある問題を解決していくことを考えましょう。
また、がんの治療はがんを治す、あるいは押さえる治療だけではなく、『緩和ケア』(『緩和医療』)というものも行われています。これは、がんによって起こる身体的な苦痛や精神的・社会的苦痛をやわらげる治療やケアのことです。つまり、苦しみをやわらげる治療やケアは行われています。
がんの終末期といっても、そこで起こる症状は、がんがどこに出ているかによっても異なります。また、症状の起こる原因は一つとは限りません。いくつかの原因が重なり、症状が起こっている場合もあります。原因が一つであっても、複数であっても、医療者は、考えられる原因を考え、原因に応じた対処をしていくための方法を検討します。また、原因がわからなくても、症状を少しでもやわらげるための対処も行われています。
ところで、がんの終末期に起こる様々な身体的な苦痛は、こころの状態や社会的なこと(孤独感など)とも影響し合います。そこで、苦痛をやわらげていくためには、身体的な苦痛をやわらげるだけではなく、こころのケアや社会的なサポートも同時に行われています。
このように、患者さんの苦痛をやわらげるためには、様々な方法をとっていきます。現在では、緩和ケアチームや緩和医療科のスタッフが中心となって、緩和医療が行われ、緩和医療も以前に比べ大きく進歩してきています。
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