「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
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悩み
腫瘍マーカーの数値に対する不安がある。
5 件の体験者の声があります。
- (患者本人、40代、男性、大腸、2003年版)いつ再発及び転移があるか。採血のたびにマーカー値の推移が不安である。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)マーカーの数値がばらつき出し、先生(主治医)は心配なしと言われるが他の先生は首を傾げていたので、その都度不安になり心配した。結果PETで見つかったが、その間心が晴れなかった。
- (患者本人、50代、女性、大腸、2003年版)マーカーが術後から上昇しているが、それでも心配ないと言われるが心配。
- (患者本人、不明、不明、乳房、2003年版)腫瘍マーカーの数値に対する不安とやはり疲れやすいこと。すぐ風邪をひく。仕事も自分の楽しみも見つけ前向きのつもりでも、心のどこかで不安がある。
- (患者本人、60代、女性、胆道・胆のう、2003年版)現在通院で2種類の腫瘍マーカー検査をしているが、1種類はいつも結果良。残る1種類の数値が少し高いと言われており、それが心配である。
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【腫瘍マーカーの値】
理想の腫瘍マーカーは、がんが小さくても早いうちから異常値を示し、がんであるのに陰性になることがなく、他の病気のときは陰性つまり正常で、がんのときだけ上昇するものと言えるでしょう。
しかし現在、そのような理想の腫瘍マーカーは存在しません。
腫瘍マーカーの値自体、そして値の変動は、正確にがんの程度をあらわしているわけではありません。医師は、腫瘍マーカーだけに頼らず、複数の検査から、総合的に判断しています。
医師の説明を受けるとき、専門用語が混じって難しく、病気の程度が分かりにくい言葉よりも、数値のほうが、高い・低いということが伝わりやすいために、どうしても値に関心が向いてしまいます。しかし、腫瘍マーカーの値の解釈については、先に述べたような理由から、個人の状態によって異なります。腫瘍マーカーの数値に神経質にならずに、総合的な判断について、医師からきちんと説明を受け、心配事を減らすことが大切だと思います。
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