自分の助言集をつくる
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実際に医師から話を聞くまで、検査の結果については、つい悪い方へ、悪い方へと考えてしまいがちです。検査結果に対する不安は、実際に結果がわかるまで、完全に取り去ることは困難です。
経過観察中の方は、「次の検査が近くなれば、また検査と結果が気になる、ということの繰り返しで、気持ちが晴れない」とおっしゃいます。
対策の一つは、“悩んでいても、検査の結果は変わらない”と割り切ってしまうことです。結果が出るまで、できるだけ気分転換をしたり、仕事や趣味に没頭したりして、検査のことは考えないようにしましょう。
検査結果を聞くときには、できるだけご家族や親しい方に同席してもらって、一緒に話を聞くようにしましょう。一緒に話を聞いてくれる人がいるのは心強いですし、後で説明の内容を確認しあうことで、理解が深まります。
また、検査の結果は、単なるデータとしていきなりつきつけられるのではなく、あなたのことをよく知っている、生身の医師の口から伝えられるはずです。たとえ厳しい結果であっても、医師はあなたの受容力を推し量りながら、伝え方を工夫してくれるでしょう。また、どうすることがあなたにとって最善の治療方針なのか、一緒に考えてくれるはずです。
検査結果が問題なければ、“今回は大丈夫だった”と考えるよりも、“次の検査までは大丈夫だ”と考えて、区切りを前に置いてみてはどうでしょうか。次の検査までの間の気持ちの持ちようが軽くなると思います。
確かに、がんの再発そのものを完全に防ぐことができる薬や食べ物、生活習慣、気持ちの持ち方などは、現在まだ見つかっていません。
しかし、不安とどこかで折り合いをつけて、自分らしい生き方を探し出すことができている患者さんがたくさんいることも、事実です。
不安と折り合いをつける方法は、人それぞれ違います。これまでの人生を振り返って、大きな不安を乗り越えるときに、自分がどうしてきたか考えてみることで、ヒントが見つかるかもしれません。
それでももし、強い不安が頭から離れないときには、家族や信頼する友人に、気持を打ち明けてみてください。泣いてしまってもかまいません。
精神科医、心療内科医、心理療法士などのこころの専門家や、おかかりの医療機関(病院など)の相談室やがん診療連携拠点病院の相談支援センターにいる相談員に相談してみるとよいでしょう。
誰かに話をすることで、気持が楽になるはずです。思いを整理して、自分の『強さ』に気づくきっかけになるかもしれません。
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