「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
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悩み

ホルモン剤を飲むか飲まないかで悩んでいる。
1 件の体験者の声があります。

助言

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【悩んでいる点を整理してみる】

乳がんのホルモン療法を行うかどうかは、その方のがんにホルモン感受性があるかどうかによります。また、手術の病理組織検査で、転移の危険因子(リスクファクターといいます)の度合いを、低リスク、中間リスク、高リスクで分類します。
手術後療法を行うかどうかは、このホルモン感受性があるかどうかと、転移の危険因子の度合いがどうかによって異なってきます。

ホルモン剤を飲むか飲まないか悩んでいるとのことですが、悩む理由は何でしょうか。薬の副作用のことを心配されているのでしょうか。確かに、ホルモン剤も副作用があります。一方で、ホルモン療法は、患者さんの状況によっては効果的に働きます。
ですから、利点・欠点を十分考え検討していくことが大切です。


 
【ホルモン療法について】

乳がんの60~70%は、がんの増殖に女性ホルモンである『エストロゲン』を必要とします。それぞれの患者さんの乳がんの細胞が、ホルモン療法が有効なタイプかどうかをみていくために、乳がんの組織を調べます。がんの細胞がホルモンに対しての感受性があるかどうかは、特定のホルモン(エストロゲン)と結合するレセプター(受容体:特定のホルモンを鍵とすれば、その鍵と合う鍵穴がレセプター)が、がん細胞にあるかどうかを調べます。この受容体には、エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体があり、どちらか一方があれば、ホルモン剤の効果が期待できます。
なお、エストロゲンは、閉経する前と閉経した後では、体の中での作られ方に違いがあります。そのため、閉経する前と閉経した後では、ホルモン療法で使用する薬が異なることがあります。


 

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