自分の助言集をつくる
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自分のことを知ってくれていると思うと、親近感をもって会話ができますが、初対面の人と話すときには、相手が医師に限らず、緊張することがあります。
ある患者さんは、「先生が替わって不安だったけど、私が嫌だなと思っていたらそれが伝わると思うし、関係はお互いに築いていくものだから。前の先生もよかったけど、今の先生のほうが尋ねやすいわ」とおっしゃっていました。
また、あなたが新しい担当医に『疎外感』を感じていることについては、以前よりも検査の回数が減ったということが関係しているかもしれません。
手術を受けられた後の定期検診は、年数が経ってくると、間隔が空いてきます。定期検診の間隔が延びてきているということは、これまでの経過が順調にきている証拠だと思います。
誰もが、的確な診断、治療を受けたいと望みます。特に、がんという診断と治療は、人生において重大な出来事と言えます。
病院の選択は確かに、大きな関心事ですが、一方で、これまで、そしてこれからの生活を抜きにして考えることはできません。治療と同時に、家庭での役割、家族との関係、仕事、やりたいことなどの生活の変化や周囲への影響などが頭に浮かんできます。
どういう状況が望ましいか、物事の優先順位をどう考えるかは、人によって違います。また、お住まいの地域によっては、医療水準や交通手段が整っていないところもあります。
それぞれの生活事情がある中で、ご自身は、治療や通院を含めた生活のどの要素に重点をおきたいと考えているのか整理してみてください。最終的に、全体の折り合いをつけて、納得のいくものが、あなたにとって最善の病院と言えるでしょう。
転居された地域にお知り合いの方がいれば、日常の買い物や交通手段、病院などいろいろな情報を得ることができて、心強いと思います。
もし、そのようなお知り合いがいなくて、術後の定期検診を受ける病院をどのように探せばよいか困ったときは、転居先にある『がん診療連携拠点病院』の相談支援センターにご相談ください。地域の病院に関する情報を入手できると思います。
相談支援センターは、病院におかかりの患者さんやご家族に限らず、地域にお住まいのどなたでも利用することができます。
最近では、ほとんどの医療機関がホームページを開設しています。また、各都道府県で、医療機関に関する情報をとりまとめて、公表されています。たとえば、静岡県の場合、『医療ネットしずおか』で、主な病院の手術件数などを公表しています。インターネットや書籍などから情報を得て、参考にするのもよいでしょう。
転院するときは、必ず担当医に紹介状(診療情報提供書)を書いてもらい、検査の資料などの必要なものは、借用するかコピーして持参しましょう。
新しく移った病院の医師に、まず知っておいて欲しいのは、あなたの病状、治療、がんの程度、がんの性質(病理組織のレポート等)などです。これは、あなたの大切な情報ですので、きちんと次にみてもらう医師に把握しておいてもらう必要があります。
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