自分の助言集をつくる
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【医療機関における待ち時間短縮の工夫】
体調が万全でない状態で、診察までの時間、不安を感じながら待つことは、健康な人には想像できないほどつらい体験です。
多くの医療機関では、患者さんの待ち時間を少しでも減らすために、コンピューターや予約制の導入などさまざまな努力をしています。
けれども、患者さんは総合病院など大きな病院に集中しがちで、外来患者さんが1日当たり数千人という病院もあります。
来院される患者さんの状況によっては、早急な処置が必要だったり、治療選択について普段より時間をかけて説明したりすることも少なくありません。1日に診察する患者さんの数が多いと、徐々に時間がずれ、たとえ予約制でも待ち時間が1~2時間、あるいはそれ以上になってしまうこともあります。
患者さんから、「外来受診の日は1日がかりです」という声も聞かれますが、なかなか良い解決策がないのが現実です。
【自分でできること、試せること】
このような状況を考えたときに、ご自分で工夫できることとできないことがあります。自分の体の負担にならないように、できることを試してみましょう。
◎予約制であれば、診察予約時間を検討する
予約制の場合、午前中の早い時間の予約のほうが、予約時間がずれこんでいく確率は少ないでしょう。ただし、遠方の場合、朝早く自宅を出なければいけなかったり、通勤・通学時間と重なると車の渋滞に巻き込まれたり、混んだ公共交通機関で座れなかったりして通院だけで疲れてしまうかもしれません。その両面を考えながら希望や調整ができるようであれば担当医と相談してみましょう。
◎長時間待たなければならないとき、横になれる場所があるか確認する
長時間座っているのがつらいと感じたときには、外来の看護師に横になれる場所がないか聞いてみましょう。
◎待ち時間を有効に使う
診察を受ける前に、担当医に伝える必要があること、確認したいことなどもう1度考え整理してみる のも、積極的に治療に参加するためには、大切です。
外来診療では、診察時間が短いために、担当医に話そうとか確認しようと思っていたことでも、いざ担当医の前に座ると忘れてしまったり、タイミングを逸したりすることがよくあります。小さなメモ帳でもかまいませんので、伝えることや確認することを箇条書きなどで、書き留めておきましょう。こういったことは、ご自分の頭のなかの整理にもつながります。ご家族と一緒にこられていたら、ご家族と確認しあってもよいでしょう。
また、患者図書館などがある病院も少しずつですが、増えてきています。こういった病院に付属している設備を利用してみてもよいでしょう。
(最終更新日 2024年5月18日)
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